2023年12月5日、三井E&Sとゼンリンデータコムは、共同開発中であるドローン自動飛行点検ルート生成アプリ「ドローンスナップ」と、ソニーグループのドローン「Airpeak S1」の連携を確認し、同アプリの対応機種に追加したことを発表した。

 連携の確認のため、三井E&S大分工場内のクレーンを対象とした実証実験を実施。Airpeak S1とソニー製フルサイズミラーレス一眼カメラ「α ILCE-7RM5」と、ソフトバンクの高精度測位サービス(RTK測位)「ichimill(イチミル)」を活用し、ドローンスナップとAirpeak S1の接続性、飛行の検証、点検箇所を撮影した画像の品質に関する検証を行った。

 ドローンスナップとAirpeak S1の接続性、飛行の検証では、ドローンスナップで設定した撮影予定画像と同画角で撮影が可能であることを確認した。また、点検箇所を撮影した画像の品質に関する検証では、目視点検に耐えうる画像を取得できた(0.3mmのクラックを確認可能)。

各社役割
三井E&S飛行ルートの設定および現地でのドローン操作・点検作業
ゼンリンデータコムドローンスナップとAirpeak S1の連携プログラム作成
ソニードローン・カメラの提供
ドローンスナップとAirpeak S1の連携支援

 ドローンにより自動撮影した画像は、三井E&Sの港湾クレーン向け次世代遠隔モニタリングシステム「CARMS」や、インフラ設備全般向けのドローン撮影画像管理ツール「ドローンスナップクラウド」にて、点検結果とともにクラウドに蓄積することで、効率的な運用管理が可能になるとしている。

 また、三井E&Sは、撮影した画像を解析することにより、自動で発錆(はっせい)の有無やさびの定量評価(点検箇所に占める発錆量を数値化)が可能になる技術の開発を進めている。