2023年8月18日、UltimatrustとGeoloniaは、空間情報分野におけるスマートシティ基盤の構築、ドローンおよびロボティックス分野での空間IDの普及を目指し、業務提携を開始したことを発表した。

 Geoloniaの地理空間データを可視化•API化する技術と、Ultimatrustのデータ蓄積や分析におけるAI技術により、独自のデジタルツインが手軽に始められる環境構築を推進するとしている。

 現在、​​さまざまな分野でのDXやスマートシティ構築を加速させる新たなサービスが求められている。例えば、洪水や土砂災害を引き起こす大雨が年々増加しており、より正確で最新の情報に基づいた防災・減災情報の提供と、情報を手軽に確認できる汎用的かつ直感的なインターフェースの提供が急務となっている。これらの情報は、さまざまなセンサーやデータを統合して総合的に扱う技術と、それを表現する技術の2つが重要だという。

 高速・軽量・カスタマイズ性が高い地図を提供するGeoloniaと、データ連携基盤、AI処理、データ分析AIバックエンド側に強みを持つUltimatrustが連携することで、両社の製品・ソリューションの強みを補完。両社はそれぞれの販路で売上の拡大を図る。

Geolonia Map(Geolonia)

 地理空間情報は地形、人流、交通情報、都市情報、天候、ハザードマップ、衛星データ、IoTデータなど多岐にわたり、ファイルのサイズも大きくなる。こうしたビッグデータを蓄積し、リアルタイムに分析することで、防災、業務の合理化、サービスの開発などを実現する。

 Geoloniaでは既存の地理空間情報データをそのまま地図にしたり、データAPIとして配信したりしてきた。これに加え、一元管理、蓄積されたデータを元に分析結果、予測を提供することで、個社独自のデジタルツイン構築をサポート、推進する。

データ連携基盤「Wisbrain」(Ultimatrust)

 Ultimatrustが提供する、データを収集・分析し利活用する情報分析処理基盤。クラウドとオンプレミスをシームレスに動作させることが可能であり、モジュール化されたソフトウェアを用いて、個別の課題ごとに最適な環境構築を柔軟かつ迅速にカスタム開発する。

 プライベートなクラウド環境に自社でデータを蓄えることで、複雑化した複数のデータインフラストラクチャにおける一貫性を保ちサイロ化を防ぎ、人の勘や経験だけに頼らない永続的な企業活動をサポートする。