2023年7月7日、日本気象は、愛媛県今治市沖の来島海峡において、空飛ぶクルマや物流ドローンの想定航路における風況を調査するための実証試験「空飛ぶクルマの安全運航に係る風況観測」を実施することを発表した。

 今治市では、同市と離島を結ぶ海域において、空飛ぶクルマや物流ドローンの導入を推進している。今治市沖の来島海峡は潮流が速く海の難所として知られており、周辺地形の変化も大きいことから海上の風況も複雑であることが想定されている。

 日本気象は、空飛ぶクルマや物流ドローンの導入に関して、ドップラーライダー(※1)等を用いた風況調査などを実施し、安全運航のための実証試験を行っている。

 同試験では、来島海峡を一望する亀老山山頂にドップラーライダーを設置し、風況測定結果をリアルタイム監視する。およそ2km先までの風向・風速を測定し、観測期間は6月初旬から9月初旬を予定している。また、同海峡は濃霧が発生する場所でもあることから、霧の観測も実施するとしている。

※1 ドップラーライダー:レーザー光を使い上空の風向・風速を測定する装置。