2023年6月21日、空撮サービスは、GPS電波が届かない場所でもドローンが飛行できる「TSコントロール飛行システム」に特許技術を追加したことを発表した。トータルステーション(TS)と連携する360°ミニプリズムに機体から見たTSの方角を自動追尾する機構を追加することで、高仰角エリアでの飛行を可能にした。

 ドローンはGPS電波による位置特定により安定飛行を行っており、GPSの電波が届かないダム堤体側面や陸橋下などでは安定飛行ができない。同社は精密測量に使われるTSを使ってドローンの後尾につけたプリズムをリアルタイムで追尾し、ドローンの位置を計測することによりGPS電波の届かない場所でも安定飛行や自動飛行ができる「TSコントロール飛行システム」を開発。多数のダムや陸橋で利用を始めている。

 一方、プリズムには形状からくる死角があり、高仰角での飛行ができないという課題があった。そこでプリズムに、機体から見たTSの方角を自動追尾する機構を追加することにより課題を解消。今回この技術が特許登録(特許第7262827)された。

TSコントロール飛行システム機体「エンムスビ7号」