2023年5月29日、クリーク・アンド・リバー(以下C&R)は、4月5日~10日、三井金属資源開発(以下MINDECO)が群馬県の山間部で行った地熱調査における取水設備設置に協力し、7.1トン分の資材運搬を大型ドローン(最大積載量55kg)により実施したことを発表した。

 標高1400mの山中において、50kg弱の資材を含む取水設備(ポリエチレン管、水中ポンプ、エフレックス管、分電盤、単管パイプなど)総重量7.1トンを3日半で輸送した。ドローンパイロット2名、補助1名、監視員1名の作業体制のもと、輸送距離220~830mを195フライト実施した。

 ドローン運搬は、人力やヘリコプターなどを使った運搬と比べて大幅に工期とコストを削減し、作業員の負担やつまづき事故の危険性を軽減するとしている。

大型ドローンで資材を運搬する様子

 MINDECOでは当初、100名を超す人員、もしくはヘリコプターやモノレールでの作業計画も検討していたという。しかしヘリコプター輸送は高額な上、作業場所近くにピンポイントで荷物を下ろすことができず、樹木伐採も広範囲で自然環境に対する懸念があり、モノレール輸送では事前の環境調査や造成工事に時間がかかって全体スケジュールにも影響が出る。そのため、安全と環境に配慮しながら工期とコストの削減が見込めるドローンを採用したとしている。