2023年5月25日(ロンドンおよびブルガリア)、貨物用ドローン航空会社であるドロナミックス(Dronamics)は、ブルガリアのバルチク空港でフラグシップ機「ブラックスワン」の初飛行に成功したことを発表した。

 今回の初飛行まで、数カ月におよぶ地上試験とサブスケール飛行を実施したという。機体は、2人の民間航空会社のパイロットがドロナミックスの地上管制塔から遠隔操縦した。

 今回の成功により、欧州での商業飛行に向けた同社の許可貨物ドローン技術の検証が今年後半に開始される。同社は、変化する消費者ニーズに応え、迅速かつ費用対効果の高いソリューションとして各業界に貢献するとしている。

(出所:Dronamics - Veliko Balabanov)
(出所:Dronamics)

 ドロナミクスは、貨物用に特化した大型・長距離ドローンの開発・運用を行っている。主力製品であるブラックスワンは、350kgの荷物を最大2,500km輸送可能。航空貨物などの代替輸送手段よりも最大80%高速、50%安価、最大60%低排出ガスで運ぶという。これにより、さまざまな産業で長距離の即日配送が可能になるとしている。

 12カ国のアーリーステージファンドやエンジェル投資家からプレシリーズAで合計4000万ドル(1ドル140円の場合、56億円)の資金を調達し、欧州の主要なイノベーションプログラムで権威のある欧州イノベーション会議のもと、欧州連合から共同資金援助を受けている。

(出所:Dronamics)
(出所:Dronamics)
Dronamics Cargo Drone First Flight(DRONAMICS YouTubeチャンネル)