2023年5月11日、鹿島建設(以下、鹿島)は、2022年12月から2023年1月に、羽田空港に隣接する大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」(以下、HICity)において、メーカーの異なるロボットを複数台導入する際に必要な基盤システムの実証実験を実施したことを発表した。

 実証の結果、同基盤システムが有効に機能することを確認。今後、HICityでの清掃や警備、配膳・配送業務へのサービスロボット導入を目指すとしている。

 今回導入した基盤システムは、以下3つの独立した機能・システムで構成されている。同基盤システムを導入することで、これまで困難であった、各種ロボットが同一施設内で上下階の移動を含め自由に走行できる環境と、施設管理者が各種ロボットを一元的に監視できる体制を構築できる。

1. 複数メーカー・複数台のロボットの連携機能
 メーカーにより異なる制御システムを持つ複数台のロボットの情報を集約し、それぞれに指示を出すことで各分野のロボットを連携制御。これにより、同一施設内を走行するロボットの衝突防止や配送能力向上に寄与する。

2. ロボットと複数メーカー・複数台のエレベーターとの連携機能
 同一施設内のメーカーが異なる複数台のエレベーターへ、各種ロボットが円滑に乗降可能。

3. ロボットの統合管制システム
 各ロボットの状況を把握し、システムエラー等のトラブルがあった際に施設管理者へ通知する。

 今後同社は、同基盤システムの本格実装に向け機能を拡充していくとともに、他の大規模施設等への展開を図るとしている。

基盤システムのイメージ(配膳ロボット、警備ロボットを導入の場合)