2023年5月10日、日本航空(以下、JAL)と米国のWisk Aero(以下、Wisk)は、パイロットが搭乗しない無操縦者航空機の整備管理などの制度確立に向けた検討に関する基本合意書を締結したことを発表した。

 無操縦者航空機の制度設計や整備に関する連携・協力に関しては、JALグループの航空機整備を行うJALエンジニアリングが進めるとしている。

 空飛ぶクルマの実現により、空の利活用の可能性が広がることが期待されている一方、空飛ぶクルマには航空機と同レベルの整備や運航の安全性、信頼性が求められる。両社は、JALの安全運航に関わるノウハウと、eVTOL型無操縦者航空機の開発を進めるWiskの技術力を連携することで、無操縦者航空機の社会実装の実現を目指す。

提携の概要
1. 日本における無操縦者航空機の安全運航に向けた制度や体制の検討
2. 日本における無操縦者航空機の実証飛行に向けた準備に関する検討
3. 無操縦者航空機の航空局認証取得に関する連携・協力

 2019年に米国Boeingと米国Kitty Hawkの合弁により設立されたWiskは、サンフランシスコとニュージーランドを拠点とする先進的エアモビリティ(AAM)企業。10年以上におよぶ開発と1600回以上の試験飛行に基づき、4人乗りの無操縦者航空機の開発を行っている。