ACSLの米国子会社ACSL, Inc.は、米国において2023年5月4日、商用ドローン市場への正式参入を発表した。ACSLは2023年2月、米国市場への本格進出に向け、カリフォルニア州にACSL, Inc.を設立したことを発表しており、2023年後半よりSOTENを展開するとしている。

 ACSL Inc.は米国の潜在顧客との緊密な連携を通じて、SOTENを製品としてさらに改良することを視野に入れているという。米国における潜在顧客に向けた改良プロセス、収集されたフィードバックの将来的な機能への統合は、グローバルCTOのクリス・ラービ氏が主導する。

 ACSLは2025年での売上高100億円、営業利益10億円を実現するため、現状の成長ペースからの加速的な成長を必要としている。そのため同社は、経済安全保障ニーズに応えられることを強みとして、2023年度は日本市場での安定的な成長とともに、インド・米国をはじめとした海外市場への進出を本格化し、急成長することを目指している。

 ドローン市場では経済安全保障や環境配慮に関する政策が加速している。米国においてはNDAA(National Defense Authorization Act)が施行され、ロシアや中国産のドローンの政府調達を禁じている。また、中国製ドローンメーカーDJI社は、2022年10月に米国国防総省によって「中国軍事関連企業」に指定されている。こうした中、ACSLは経済安全保障・企業向け対応および用途特化型を鍵としたポジショニング形成を狙う。