2023年3月7日、DJIは、プロ向けシネマカメラプラットフォームRonin 4Dのジンバルカメラを本体から取り外して撮影できる「Ronin 4D Flex」を発表した。手持ちで撮影する際の重量やサイズを低減し、より柔軟なカメラワークを実現する。

Ronin 4D Flex:11万1,650円
Ronin 4D Flex、パン軸クイックロック×1、Ronin 4Dハンドグリップアダプター×2、ハンドグリップ アダプターケーブル×2

 また、シネマグレードレンズである「DL PZ 17-28mm T3.0」も発表。フォーカス調整とズーム調整に対応し、Ronin 4Dシステムの画質を引き上げる。さらに、DJIストアにてRonin 4D用のApple ProRes RAWコーデックのアクティベーションライセンスキーの販売を開始した。

DL PZ 17-28mm T3.0:20万420円

Apple ProRes RAWコーデックのアクティベーションライセンスキー:14万2,890円 ※オンラインストアのみの販売

 これらに加え、DJI 3ch Follow FocusとDJI Ronin 4D拡張プレート(SDI/XLR/TC)を、2023年5月までに発売するとしている。

「Ronin 4D Flex」

 Ronin 4D Flexを使用することで、柔軟で効率的なカメラワークが可能となる。ワンオペレーションの撮影では、Zenmuse X9ジンバルカメラをRonin 4D本体から取り外して使用することで、ハンドヘルド重量は1.8kgとなり、イベント撮影やドキュメンタリー撮影のような動きの多いシーンでも疲れにくく、長時間の撮影が可能となる。
 また、X9ジンバルカメラを様々なリグに取り付けることで、車内のような狭い場所を通り抜けるといったダイナミックに動く必要のあるショットでも、シネマレベルの映像が撮影できる。

 Ronin 4D FlexとRonin 4D本体を接続する2mの極細同軸ケーブルは、最大8K映像のロスレス伝送に対応。制御信号やモニター信号もリアルタイムで伝送する。X9ジンバルカメラをシネマグレードの超小型リモートヘッドとしても使用できる。

 Ronin 4Dのハンドグリップやメインモニターと互換性があり、シネマティック映像イメージング、3軸安定化機構、LiDARフォーカス制御などが可能。また、Flexを使用する構成とRonin 4D本体のみを使用する構成を、道具を使わず現場で素早く切り替えられる。固定ショットを撮影する場合は、同梱のパン軸クイックロックを取り付けることで、望遠レンズ、シネマズームレンズ、アナモルフィックレンズなどのペイロードに対応する。

シネマズームレンズ「DL PZ 17-28mm T3.0」

 バックフォーカス制御とネイティブシステムキャリブレーションにより、オートフォーカス、マニュアルフォーカス、自動マニュアルフォーカス(AMF)を正確に制御し、中央から端まで超高精細に撮影。最短撮影距離は0.19mと、超広角から広角の焦点距離をカバーする。

 ボディ部分の材質はマグネシウム - アルミニウム合金、重量は約520gと軽量。レンズにサーボズームモーターを内蔵しており、外部フォーカスモーターやレンズキャリブレーションは必要なく、ズームを調整してもレンズ自体のサイズは変化しないため、レンズの再バランス調整も不要。