2023年2月6日、茨城県境町とNEXT DELIVERYは、境町の地域課題の解決を目指し、セイノーホールディングス(以下、セイノーHD)とエアロネクストが開発したドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流「SkyHub」の拠点となる「ドローンデポ境町」を、2023年2月3日に開所したことを発表した。

 SkyHubの社会実装は、山梨県小菅村、北海道上士幌町、福井県敦賀市、千葉県勝浦市に続き、全国で5番目となる。

(向かって左より)エアロネクスト代表取締役CEO・NEXT DELIVERY代表取締役 田路圭輔氏、境町長 橋本正裕氏、境町議会議長 倉持功氏。

 境町、セイノーHD、エアロネクスト、BOLDLY、セネックが2022年10月に締結した「ドローン、自動運転バスを含む次世代高度技術の活用に関する協定」を基に開所したもので、エアロネクストの子会社であるNEXT DELIVERYが、ドローン運航やドローンデポの運営を含むSkyHubの実質的な実施推進を行う。

 SkyHubはドローン配送が組み込まれたオープンかつ標準化した仕組みであり、このプラットフォーム上でドローンデポを拠点に、SkyHubアプリをベースにした配達代行、オンデマンド配送、医薬品配送、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送など、地域の課題やニーズに合わせたサービスを展開、提供する。
 ドローンデポは、既存の陸上物流とドローン物流との接続点に設置される荷物の集積・配送の拠点であり、荷物をドローン配送できる仕組みを持つ倉庫としての役割を持つ。

 2月3日以降、具体的には買物代行サービスから始めて、住民ニーズに応じて商品ラインナップを充実させながら順次サービスを開始し、ドローン配送を組み合わせていく。

 今後、境町の課題や市民のニーズに沿って、ドローンや自動運転バスを活用した効率的な物流システムを構築し、物流業界の課題解決やCO2削減を図るとともに住民の利便性向上や地域経済の活性化を目指すとしている。

「ドローンデポ境町」外観と、SkyHubサービスに使用する軽バン。
SkyHubサービスで使用する予定のドローン「AirTruck」。エアロネクストがACSLと共同開発した物流専用機で、エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITYにより安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に適したユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備える。