2023年1月23日、国際航業は、静岡県と下田市が合同でドローンパイロットやライフセーバーと連携し実施する、カメラ・スピーカー・救命具を搭載したドローンによる海水浴客の安全監視および要救助者の救助を想定した実証実験に参画したことを発表した。

 同実証では、ドローンに搭載したカメラで要救助者を確認、ライフセーバーと連携し、スピーカーで呼びかけ、同じく搭載した救命具を落下させてライフセーバーが救助へ向かい救助者を収容する。

ドローンが離陸する様子

 伊豆半島南部に位置する下田市には大小さまざまな海水浴場があり、毎年多くの海水浴客が訪れる。一方で下田市は過疎地域に指定されており、人口減少や地理的な条件不利に起因するさまざまな課題を抱えている。静岡県では、過疎地域の産業振興や地域活性化を図るため、外部人材の活用や革新的技術を活用した地域課題の解決を推進するための人材を広く民間から募り、「静岡県過疎地域等政策支援員」として地域に派遣する「過疎地域へのイノベーション導入事業」を2022年度から実施している。

 今回の実験は、ライフセーバーの継続的な人材確保が必要な安全監視業務について、ドローンを活用した省力化と最新のドローン・ロボティクス・テクノロジーの社会実装に向けた環境整備の実証を目的として実施した。

 同社はこの実証実験において、「静岡県過疎地域政策支援員」として社員を下田市等の過疎地域に派遣しているほか、実証実験に向けた準備段階から「飛行航路および離発着箇所の選定」「飛行環境(風況・海象など)・高度」「航空法や規制等の手続き」等について、下田市や地域のドローン運行会社に対してノウハウを提供し、静岡県が進める過疎地域へのイノベーション導入事業の一環として実施される同実証プロジェクト全体の運営支援を行った。

救助の様子
実証実験を実施した白浜海岸(静岡県実証実験資料より)

実証実験の概要

日時 :2023年1月21日(土)13:15~14:00
実施場所 :白浜海岸(静岡県下田市白浜)
実施内容 :ドローンに搭載したカメラで要救助者を確認、ライフセーバーと連携し、スピーカーで呼びかけ、同じく搭載した救命具を落下させ、ライフセーバーが救助へ向かい救助者を収容する。
目的
1. ライフセーバーの継続的な人材確保が必要な安全監視業務についてドローンを活用した省力化の実現
2. 最新のドローン・ロボティクス・テクノロジーの社会実装に向けた環境整備