2023年1月11日、テラドローンは、レーザードローンTerra Lidar Oneの高精度・高品質なハイエンドモデル「Terra Lidar X」を販売することを発表した。

 RIEGL社製のスキャナを搭載し、従来製品の絶対精度を10cmから5cmに向上。公共測量だけでなく出来形測量に対応可能なレーザードローンを、クラウド解析プラン込みで1,498万円(税抜)から提供する。

 セット内容はTerra Lidar Xシステム一式にUAV本体、年間クラウド解析、導入・安全講習(現場講習)、年間保守・サポート。

DJI「Matrice 300 RTK」の組み合わせ例

 国内の建設業界の課題として、生産年齢人口は約45%に減少、平均就業年齢が45歳に引き上がるなど高齢化や人手不足による課題が深刻化している(総務省「労働力調査」)。国土交通省は現在、建設業界における生産性の向上を目的とする取り組み「i-Construction(※1)」において、3次元データを活用し建設現場を効率化することを推進している。

 測量業界においてUAVレーザーは主流となっているが、絶対精度10cm以内の公共測量対応の製品が多く、出来形測量も対応可能な絶対精度5cm以内の高精度UAVレーザーは高単価で重量があるなどの理由から、開発が難しい状況だったという。

※1 「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取り組み。

 Terra Lidar Xは、ジンバルからすべてを自社で設計開発することで、DJI製「Matrice 300 RTK」の規程積載量をクリア。4種類のRIEGL社製のレーザースキャナのカスタマイズが可能となっている。価格は相場の約75%に抑えた。

 また通常のUAVレーザー計測には、高価な解析ソフトや専門人員が必要なため導入時のハードルとなっていたが、同製品には容量・回数上限無しの「クラウド解析プラン」を標準セットに組み込み、専門家が解析を行うとしている。

Terra Lidar X モデル仕様比較 (クラウドセット、ドローン込み)

TLX1-15TLX3-15TLX1-20TLX3-20
価格(税抜)1,498万円2,098万円1,698万円2,498万円
搭載RIEGL
miniVUX1
RIEGL
miniVUX3
RIEGL
miniVUX1
RIEGL
miniVUX3
IMUApplanix
APX-15UAV
Applanix
APX-20UAV