UTドローンを用いた船舶点検の様子

 2022年10月5日、テラドローンは、超音波検査が可能なUTドローンを用いた船舶点検方法が、国際的な認定登録機関および船級協会(DNV)から認証を受けたことを発表した。

 タンクなどの表面を壊さず板厚点検が可能な超音波探傷機能を備える同社のUTドローンは、搭載する接触触媒(カプラント)ディスペンサーから探触子にカプラントの供給が可能であるため、効率的に検査を進めることができる。また、3つの高精度カメラにより、ドローンからの映像やUTグラフを地上から即時的に確認可能だ。

 これまではオイルタンクやボイラーなどの法定点検として活用してきたが、今回の認定により大型船舶の点検へと活用を拡大する。
 従来の大型船舶などのホールド内における高所点検は、高所作業車や足場を設置して行っていたが、UTドローンを活用することで安全性を高め、ドックに入渠(にゅうきょ)することなく点検できる。これにより点検時や入港コスト、工数を10分の1に削減可能だという。

 今後需要が高まるインフラ整備・修繕にかかる点検作業の安全性の向上やコストカットを目指し、同社はオランダを始め日本など5カ国でUTドローンを展開してきた。今後もUTドローンを活用した非破壊検査の普及、点検業務の安全性と効率性の向上に貢献するとしている。

ドローン点検の様子