2022年12月27日、石川県小松市と、セイノーホールディングス(以下、セイノーHD)、エアロネクスト、NEXT DELIVERYは、2022年12月21日に小松市松東地区において、次世代高度技術を活用した物流サービスの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施したことを発表した。

 同実証実験は、12月13日に小松市、セイノーHD、エアロネクスト、KDDIスマートドローンの4者が締結した「次世代高度技術の活用による地方創生に向けた連携協定」による取り組みとして、小松市が抱える地域課題の解決を目指して実施したもの。セイノーHDとエアロネクストが推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流「SkyHub」の仕組みと技術を活用し、ドローン配送サービス事業を主体とするエアロネクストの子会社NEXT DELIVERYが行った。

実証実験の様子(松東みどり学園グラウンド)

 今回の実証実験は、地域のドローンに対する理解浸透と、電波強度や自然環境、障害物チェックなど、新スマート物流の社会実装に向けた調査を目的に実施した。

 小松市では中山間地域の高齢化が進むことで、日常の買い物や薬の受け取りなどでの生活利便性の低下が懸念されている。物流サービスの維持・最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込み、地上輸送とドローン配送を連結する新スマート物流システムを導入することで、民間企業と行政が協働して買い物代行や災害時支援、医薬品配送等を行う仕組みづくりに取り組む。

 実証実験では中山間地域での買い物支援、物資支援などを想定して、小松市松東地区のせせらぎの郷から松東みどり学園まで日用品をドローン配送した。エアロネクストとACSLが共同開発した物流専用ドローン「AirTruck」を活用し、片道約3kmの距離を約7分で届けた。

小松市イメージキャラクター「カブッキー」と児童(松東みどり学園グラウンド)
実証実験で使用した物流専用ドローン「AirTruck」