2022年12月12日、日本航空(以下、JAL)は、大分県と米国Sierra Space、兼松による宇宙往還機「Dream Chaser」の活用検討に向けたパートナーシップに参画したことを発表した。このパートナーシップでは、大分空港をSierra Spaceの宇宙往還機Dream Chaserのアジア拠点として活用することを目指し、安全性・環境面の予備検証や経済波及効果など具体的な検討を開始している。

 JALは、航空輸送事業を通じて培った知見やアセットを活用しながら、宇宙ステーションと地球をつなぐDream Chaserの国内での事業開発、またすでにJAL国内線が就航している大分空港における運用支援などを行い、4者が協力して同パートナーシップによる検討をさらに具体化させていくとしている。

宇宙往還機「Dream Chaser」
大分空港(大分県国東市)

 大分県は、2020年4月より米国Virgin Orbitと連携し、大分空港からの航空機を使った人工衛星の打ち上げを実現するためのプロジェクトを進めている。2022年2月には、Sierra Space、兼松と宇宙往還機Dream Chaserの活用検討に向けたパートナーシップを締結し、アジア初の水平型宇宙港の実現に向けた取り組みを進めている。

 Sierra Spaceは2023年に米国で予定されている、Dream ChaserによるISS(国際宇宙ステーション)への物資輸送ミッションに向けた準備を進めており、2026年以降には有人機のミッションを計画している。

 兼松は、2021年9月にSierra Spaceと提携し、商社の経験やネットワークを活かしてDream Chaser、商用宇宙ステーション利用の事業開発を推進している。

【参考】Dream Chaser「Tenacity」(Sierra Space YouTubeチャンネル)