2021年10月28日、宇宙用汎用作業ロボットを開発するGITAI Japan(以下GITAI)は、ISS(国際宇宙ステーション)のBishopエアロック船内にて、GITAI宇宙用自律ロボット「S1」による技術実証を実施したことを発表した。

 日本時間の2021年10月13日から10月17日にかけて米民間宇宙企業Nanoracks社と共同で行い、予定していた全ての作業に成功した。

GITAI技術実証の映像(ISSのBishopエアロック船内で撮影)

 GITAIが宇宙用自律ロボットS1に関する全てを開発し、Nanoracks社は打ち上げ機会の提供、軌道上での運用管理、データのダウンリンクを担当した。また、NASAがS1の輸送とISSのBishop船内への(NASA宇宙飛行士による)設置を行った。

 同技術実証では、宇宙用パネル組み立て等の宇宙組立作業と、スイッチ・ケーブル操作等のISS船内作業を実施。全作業とも自律制御によって完遂、成功した。

 また、追加の実証実験として、ヒューストンのNanoracks社管制室からの遠隔操作によるスイッチ・ケーブル操作等のISS船内作業を実施し、これも成功した。

 GITAIは、今回の技術実証を通して培った宇宙用汎用作業・自律ロボット技術を、軌道上サービスにおけるドッキング・修理・メンテナンス作業が可能な船外ロボットアームの開発や、月面探査・基地開発作業を行う船外汎用作業ロボットの開発につなげるとしている。

▼GITAI技術実証について(NASA)

GITAI S1 Robotic Arm Tech Demo
https://www.nasa.gov/mission_pages/station/research/experiments/explorer/Investigation.html?#id=8321