2022年11月2日、eロボティクスは、大型産業用ドローンを用いて、茨城県かすみがうら市−美浦村間(片道8km)において往復飛行の公開試験を行った。

 飛行試験ではイームズロボティクス製のドローン「UAV-E6150」に5kgの模擬荷物を積載し、茨城県かすみがうら市 農村環境改善センター屋上-美浦村 大山ヘリポート間を、約13分で飛行した。
 今後は限定した飛行ルートを利用して地域間の交流や地域課題の解決、新たな飛行ルートの開拓を予定しているという。

 2021年度、霞ヶ浦の湖上上空を活用した国土交通省・環境省の連携事業「過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業(計画の策定)」において飛行試験を試みたものの、電波干渉の影響でルート途中で引き返すことになり、湖上縦断を断念。2022年度は機体の選定や通信方法のLTE化などの改善と新たな取り組みを行い、再度、霞ヶ浦湖上上空を活用したドローン物流の実用化を図った。

通信環境
NTTドコモ「LTE上空利用プラン」を活用したドローン制御および映像伝送の採用。

飛行機体
イームズロボティクス製の大型産業用セルラードローン「UAV-E6150」を採用。

無人航空機運航管理システム(UTM)
福島ロボットテストフィールドのUTMによる動態管理。(協力:福島イノベーション・コースト構想推進機構、日立製作所)

気象観測
ウェザーステーション搭載大型産業用ドローン「ALTA X」を用いて霞ヶ浦湖上飛行ルートのリアルタイム気象観測(気温、湿度、風向、風速、気圧)を実施。(協力:環境ロボティクス協会)

イームズロボティクス製「UAV-E6150」
機体上部に気象観測測器を装備したFreefly Systems製「ALTA X」

 またeロボティクスグループ会社のeロボティクス茨城は現在、かすみがうら市、および美浦村の特産品を加工してドローンで配送する「空飛ぶスイーツ」のクラウドファンディング事業を計画している。支援募集は11月18日まで。