2022年11月10日、VFRとキッセイコムテックは、国産ドローン「SOTEN(蒼天)」のレンタル事業を開始することを発表した。さまざまなハードウェアのレンタル事業を展開するキッセイコムテックの機材にSOTENを追加する。料金は10日間までの貸し出しで8万8000円(税別)。

 マルチスペクトルカメラや光学ズームカメラなども合わせてレンタルが可能。急なニーズにも対応できるよう最速出荷サービスも予定している。すでにSOTENを所有している場合は、オプション品のみのレンタルにも対応する。

 今後、SOTEN以外のドローン機体や、SOTENをバーチャル上に再現して操縦訓練を行う「SOTENバーチャルトレーナー」についても取り扱いを予定している。

 ACSLが開発したSOTENは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「安全安心なドローン基盤技術開発」事業に採択され量産化に成功した、国産の産業用ドローンである。ISO15408に基づいたセキュリティを備え、通信・撮影データの暗号化を実現している。カメラはワンタッチ切り替え方式により交換が可能だ。

 点検や物流分野などで産業用ドローンの活用が急増するなか、政府機関による国産ドローン推奨の動きが進んでいる。また経済産業省は、2022年度の有人地帯における補助者なし目視外飛行(レベル4)の実現を目標としている。国産ドローンへの買い替え需要が高まり、さまざまな業界からレンタルの要望を受け、両社はドローンのレンタル事業を開始するに至った。