2022年11月8日、WINGGATEとクリアパルスは、ドローンポート「AtlasNEST」の運用を開始したことを発表した。開発国のラトビアではすでに実用化されており、日本国内では初の運用になるという。

ドローンポート「AtlasNEST」。
全自動ドローン「AtlasPRO」、ドローンポート「AtlasNEST」の紹介動画

 AtlasNESTは離着陸地点というだけでなく、自動バッテリー交換機能も備えている。交換に要する時間は3分で、その間に別のドローンポートから機体を自動飛行させれば、24時間AtlasPROを運用することも可能となる。AtlasNESTは4つのバッテリーを内蔵し、飛行している間に空になったバッテリーを充電する。

 組み立てなどは必要なく、電源1つで​起動。日本製のポータブル電源にも対応しており、場所を選ばず使用できる。本体は重量90kg以下、サイズは250×110×52cmと、2人でワンボックスカーにより運ぶことも可能だ。

 耐熱温度は-40℃~+55℃、雪山や暑い夏でも稼働する。AtlasPROと同様にIP53設計で、雨の日の飛行も可能。離着陸ではカメラによる読み取りはせず、ビルトインした精密機能を使用するため、昼夜を問わず機能する。

 両社は2021年に全自動ドローン「AtlasPRO」の運用を開始し、2022年9月にドローンポートAtlasNESTの運用に着手。2022年10月にはAtlasNESTを使用したAtlasPROの飛行試験を実施した。
 試験ではAtlasNESTを設置し、機体と無線による接続を確認。GCS上でフライトプランを作成後、操縦者がスタートボタンを押すと扉が開き機体が飛び立った。あらかじめ指定していたフライトプラン通りに飛行して帰還し、ドローンポート内部に格納された。

 Atlasから取得した情報はリアルタイムに確認が可能で、専用のアプリケーションを用いた遠隔地でのリアルタイム情報共有にも取り組んでいるという。

2022年10月に実施した飛行試験の様子。
目指す全自動無人モニタリングのイメージ
開発案件:山岳地帯での遭難者検知システム