2022年7月21日、ZMPは、同社が開催したイベント「ZMP World 2022」において、無人宅配ロボ「デリロ」を活用したロボットデリバリーインフラの実現について発表した。

 ZMPは、2020年12月16日付でENEOSホールディングス(以下、ENEOS)と協業契約を締結。デリロをENEOSのサービスステーションなどに配備し、食料品や日用品など異なる店舗の商品を同時に一般消費者へ配送する独自のデリバリーインフラの構築を目指し、2021年2月および2022年2月、月島・勝どきエリアにおいて実証実験を実施した。
 2022年度は10月以降をめどに、同エリアにてロボットデリバリーサービスをスモールスタート(小規模から事業展開)させることを予定している。

 スモールスタートでは実証実験の結果を踏まえて、サービス仕様やオペレーションの改善を行いながら、住民に持続利用してもらえるサービスを目指す。まずは2022年度末に向けて継続運用を行い、サービスのビジネスとしての持続可能性の検証、他のエリアやさまざまなビジネスモデルへの展開方法等を模索するとしている。

無人宅配ロボ「デリロ」

 歩く程度の速度で走行する無人宅配ロボ「デリロ」は、表情と音声のコミュニケーションにより、人と共生することを目指して開発された。複数のカメラやレーザーセンサーを利用して周囲の通行人を検出し、自動回避したり障害物手前で停止する機能を有するほか、声で存在を知らせたり道を譲ってもらうお願いをすることで安全に走行する。
 宅配サービスでは、自律移動可能なロボット、ユーザー用・店舗用アプリ、ITサービスをパッケージ化して提供する。

主な仕様
寸法幅66.4cm×高さ108.9cm×長さ96.2cm
主な機能移動機能:自己位置推定による自律移動、障害物回避
コミュニケーション機能:表情・声による周囲とのコミュニケーション
速度最大6km/h
安全機能レーザーセンサーやカメラによる障害物認識と自動回避・停止、緊急停止スイッチ
カメラによる遠隔での周囲監視(ロボハイ)
充電/稼働時間1時間充電/4時間稼働(利用環境・頻度等により異なる)
ROBO-HI API機能例API通信例:マップ内位置情報、速度情報、ロボット進行・停止、右左折指示(角度指定) 等

※仕様は今後変更される可能性がある。