東京都が推進する「5G技術活用型開発等促進事業」において、スタートアップ企業等を支援する開発プロモーターとして採択されたReGACY Innovation Groupは、5Gイノベーションを街中実装・事業化を推進するアクセラレータープログラム「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」を実施している。

 この取り組みの一環として、東京都公立大学法人(以下、都立大)とLOMBYが、5Gを活用した遠隔操作配送ロボットによるフードデリバリーの実証実験を実施したことを、2022年7月5日に発表した。

 実証実験では、LOMBYの配送ロボットを遠隔操作し、大学内のモニターユーザーが注文したカフェの商品を、各棟玄関前や屋外ベンチ等、学内の複数の受け取りスポットまで配送した。

 物流のラストマイルでは、通販の利用率増加による宅配物取扱量の増加だけでなく、フードデリバリー市場の拡大に伴う配送量も増えている。一方、労働人口は減少していくことから、増加していく配送量を支える労働力の確保が課題となっている。

 今回は、広大な大学構内における大学生や大学職員からのフードデリバリーに対するニーズを検証し、リアルタイムでの注文から複数ある受け取りスポットへの配送までを、スムーズに実施できるかのオペレーションの確認も含めて、映像データ処理に最適なローカル5G環境下を活用して実証実験を実施した。

遠隔操作配送ロボット実証実験

<目的>
 大学内におけるフードデリバリーニーズの検証、ローカル5G下での遠隔操作走行の通信環境チェック、遠隔操作ロボットの走行性能の確認、リアルタイムでの注文・複数の受け取りスポットへの配送におけるオペレーション確認など。

<概要>
1. 実証実験当日、モニターである都立大の学生・教職員が、特設サイトから商品を注文。
2. 都立大学内カフェ「acorn café」に設置したタブレットに注文内容を通知し、カフェスタッフが商品をロボットへ預入れ。
3. 遠隔操作ロボットがカフェで商品を受け取り後、遠隔操作にて配達場所となる規定の受け取りスポットへ配送。
4. 到着時、注文者のスマートフォンへ到着通知を送付し、注文者は受け取りスポットへ向かい、商品を受け取る。

<当日の様子>

 4日間の実証実験において、大学内におけるフードデリバリーの配達を達成することができた。詳細は、2022年8月に開催予定の「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」DEMODAYにて発表するとしている。