2022年5月13日、ライカジオシステムズは、ビジュアルポジショニング機能を備え写真測量が可能なGNSS受信アンテナ「Leica GS18 I」が、国土交通省の「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)令和4年3月版」に新たに追加された3次元計測技術「地上写真測量」で対応可能になったことを発表した。

 単点、多点(写真測量を利用した場合)に対応するGS18 Iを用い、高精度で出来形管理を行うことで、活用範囲の拡大、生産性・信頼性の向上につなげる。

 GS18 Iは、IMUとGNSSを統合したセンサーに基づく傾斜補正技術によって、電磁障害を排除し、計測時に水平を保つ作業が不要。ビジュアルポジショニング機能により、物理的に点に触れることなく画像データをキャプチャし、数分で膨大な数の点を計測する。現場をキャプチャしておくことで、その後に現場の状況が変わったり構造物がなくなったりした場合でも、後から対象を決めて計測することが可能。また、画像データをクリックするだけで、現場や事務所で点を計測できる。

GS18 I - ビジュアルポジショニング機能付きGNSS受信アンテナ(Leica Geosystems AG YouTubeチャンネル)

 現況測量のほか、ドローンの補足測量として活用可能。ビジュアルポジショニング機能により取得した写真データを点群化し、ドローンによる点群データの足りない部分を補足する。
 面データを作成し、盛土の土量計算が可能。点群データを元に2D平面図の作成でdxfデータを作成。また、写真から座標を持ったポイント作成ができる。保護等級はIP68。

 従来のGNSSとしての使用のほか、車の往来が激しい道路上の点といった物理的に計測点に触れることが難しい場合でも画像データをキャプチャし、数分で膨大な数の点を計測可能。現場を1度キャプチャしておけば、いつでも詳細を計測することができ、現場での作業時間と訪問回数を削減する。そのため、現場での柔軟性が高まり、設備の使用時間や作業員の業務時間が削減され、生産性の向上につながるとしている。

 また、事故の現場検証など素早い作業が求められる場面でも、イメージング計測の機能を使用し現場をキャプチャしておけば、後から対象を決めて計測することができる。