NTTドコモ(以下、ドコモ)は、自律飛行型ドローンを開発するSkydio社のSkydio X2シリーズとなる「Skydio X2E」と「Skydio X2D」を、2022年3月17日から法人向けに販売開始する。またSkydio 2の後継機となる「Skydio 2+」の注文受付を同日開始し、4月下旬以降に発売する。
産業特化型機体のSkydio X2は、従来機と比較してバッテリー容量が向上したほか、広範囲な状態確認が行えるデジタル16倍ズーム機能やサーマルカメラを搭載するなど、さまざまな機能を備える。
今回ドコモはSkydio X2シリーズとして「Skydio X2E」と、強固なセキュリティ対策を施した「Skydio X2D」を取り扱う。この2機種の操作画面は、カラー映像に加えサーマルカメラで取得した対象物の熱源をモノクロまたはカラーで色表示し、タッチパネル操作により画面切り替えも容易に行える。専用コントローラ「Skydio Enterprise Controller」は、操作画面を外部出力できるため、映像伝送装置などを使えば離れた拠点へ映像伝送が可能だ。
Skydio 2+は全方位に障害物回避技術を搭載しており、従来飛行が難しかった狭所などにも対応する。従来機より飛行時間が延び、1回の飛行でより長時間の撮影が可能となった。また、パイロットと機体間の通信品質を強化する外部アンテナ機構を備える。GPSが取得しづらい環境でもドローンを既定の場所へ帰還させる「Visual Return-to-Home」などを有する機能拡張ソフトウェア「Skydio Autonomy Enterprise Foundation」を活用することで、さまざまな環境において安全に飛行できる。
Skydio社ドローンの概要
産業特化型機体Skydio X2シリーズとして「Skydio X2E」と、強固なセキュリティ対策を施した「Skydio X2D」、Skydio 2の後継機となる「Skydio 2+」の3機種をラインアップ。Skydio X2E、Skydio X2Dは、カラーカメラおよび赤外線カメラ実装モデル「Color/Thermal」と、カラーカメラのみ実装モデル「Color」より選択が可能。
Skydio X2E/Skydio X2D | Skydio 2+ | |
---|---|---|
メインカメラ性能 | 4K/60fps with 16x digital zoom | 4K/60fps with 3x digital zoom |
メインカメラ静止画解像度 | 4056 x 3040(12MP) | |
サーマルカメラ解像度 | 320 x 256 | - |
最大駆動時間 | 35分 | 27分 |
Skydio Autonomy Enterprise Foundation | 標準搭載 | |
Skydio 3DScan | オプション | |
温度範囲 | -10℃~43℃ | -5℃~40℃ |
※Skydio 2+は操作するために別途タブレットなどの操作端末が必要となる。
Skydio社ドローンのサービスメニュー
活用方法や期間が異なるSkydio社ドローンのサービスメニューを3つ提供する。いずれのメニューも要望に応じて組み合わせることが可能。なお、これまで提供していた「1年レンタル」は、Skydio 2+の販売受付開始と同時にサービス終了となる。
1. 技術検証
Skydio社ドローンの有用性の検証(1日)
・ 検証計画の策定、撮影データの提供、報告書の作成
・ パイロットによるドローンの飛行
・ 技術検証用プログラムでの飛行、Skydio 3DScanでの飛行、データのAI解析などの検証
【対応機種】
・ Skydio X2E
・ Skydio 2
【価格】
・ 82万5千円(税込)~
※実施内容、飛行場所および飛行日数などによって提供価格は変動する。また、Skydio X2EおよびSkydio 2を用いて検証を実施する。
2. 運用検証
Skydio社ドローンの業務運用可否の検証(2カ月)
・ Skydio社ドローンのレンタル
・ docomo sky Cloudの提供
・ Skydio認定講習
【対応機種】
・ Skydio 2
【価格】
・ 個別見積もり
※ Skydio 2を用いて検証を実施する。
3.販売
Skydio社ドローンの販売
・ Skydio 3DScanの1年ライセンス利用
・ Skydio認定講習
【対応機種】
・ Skydio X2E
・ Skydio X2D
・ Skydio 2+
【価格】
・ 個別見積もり
※ Skydio社ドローンをはじめて使用する場合、利用前に「Skydio 認定講習」の受講による安全な運用を推奨する。ドローン動産総合保険(機体・賠責)は含まれないため、別途必要に応じて加入の必要がある。