2022年3月5日、藤成測量は、栃木市ならびに隣接する自治体、国土交通省、消防庁と共に、渡良瀬遊水地の大規模ヨシ焼きの残火確認を実施した。ドローンや位置映像共有システムを活用した、国内でも最大規模の残火確認だという。

 栃木県の南端に位置する渡良瀬遊水地は、栃木・群馬・埼玉・茨城の4県にまたがり、面積33平方キロメートル、総貯水容量2億立方メートルを有する国内最大の遊水地である。遊水地の樹林化防止、希少植物の保全、農作物に被害をおよぼす病害虫の駆除、野火の防止、良質なヨシの生育のため、ヨシ焼きを実施している。

 これまで残火確認は、広大な面積のため高台からの目視では小火の確認ができず、鎮火を確実に実施するため翌日朝方まで時間を要することもあったという。

 同社は栃木市渡良瀬遊水地課の作業協力依頼を受け、ドローン測量の技術を応用し、ドローン7台を活用することで広大な敷地を高精度カメラで可視化。赤外線カメラで小火の情報も取得し、位置映像共有システムによりリアルタイムに消防関係者へ情報提供を行った。

 同社は今後もこの技術を防災・救命救助などの緊急性を要した用途、さらには警備監視等にも応用するとしている。

主催:渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会
参画企業:藤成測量、スカイブリッジ、リアルグローブ、空解、Japan Innovation Challenge、国内大手情報サービス企業

位置映像共有システム
管理本部よりUAV残火確認