2021年12月2日、TeamViewerジャパン(以下、チームビューワー)は、SB C&Sと共同で、ドローンを活用した空撮映像を遠隔でリアルタイムに情報共有するための実証実験に成功したことを発表した。これにより今後、災害現場やインフラ点検現場などを遠隔支援するリモート接続ソリューションの実用化が期待される。

実証実験の構成概要

 SB C&Sは産業用ドローンや周辺機器、付随するソリューションを提供しており、今回の実験では、実際にドローンで撮影した広角カメラによる空撮映像や、赤外線センサーを使った温度測定の映像と遠隔地からの指示音声を、スマートフォンに搭載したリモート接続ソリューション「TeamViewer」を通じてリアルタイムで相互の情報共有を試み、成功した。

 これにより同ソリューションが高度約150m上空からの空撮において、4G/LTEモバイル回線を通じたインターネット接続で作動し、複数の遠隔地点でリアルタイム映像共有が可能であることが実証された。

 この結果を受けて、今後多様な使用環境と活用事例に対応するため、さらなる検証を進めるとしている。

検証中の画面

各社コメント

チームビューワー ビジネス開発部部長 小宮崇博氏

 今回、『TeamViewer』をドローンに統合し、空撮映像や温度測定の映像と音声のリアルタイム共有に成功しました。今回の実験を受けて、例えば、LiDAR(ライダー)測量など、様々な撮影機器を搭載したドローンからのコントローラの映像や音声のリアルタイム共有の実現も可能になります。また、5G環境においては、ドローンによって取得された大容量データを撮影後すぐに確認・共有することが可能になることが想定され、活用方法のさらなる拡大が期待されます。この実証実験の結果を受けて、実用化された際には、人が立ち入ることが困難であったり、危険を伴う災害現場やインフラ点検の現場などでの活用が有効だと考えています。

SB C&S 執行役員 兼 ICT副事業本部長 守谷克己氏

 今回の『TeamViewer』を活用した実証実験において、ドローン利活用への有効性を示すことができたことを嬉しく思います。SB C&Sは、ドローン・周辺機器などの製品情報、調査・撮影代行などのサービス情報、法令情報、メーカー・販売店検索、導入相談など、ドローンの法人利用に関する情報を集約したポータルサイト「DroneBank」を運営し、全国のパートナーさまと共にドローンビジネスの推進を行っております。災害対応やインフラ点検現場で、急増するドローン利活用のニーズに対し、今後もチームビューワーと共にお客さまの抱える課題解決に貢献してまいります。