(左)AGRAS T30 、(右)AGRAS T10

 DJI JAPANは、高性能農薬散布用ドローンの新製品「AGRAS T30」「AGRAS T10」の国内販売を10月1日より開始した。本体価格(希望小売価格)は、T30が約170万円、T10は約120万円。

 T30は、30Lの液剤タンクを備え、新開発のダブルプランジャーポンプにより最大8L/mの噴霧が可能。16個のノズルを搭載し、最大散布幅は9mとなる。粒剤散布装置容量は最大40kg。カーボンファイバー製のトラストボディ設計。アームの開閉には閉め忘れアラートを備えたワンタッチロック式を採用し、折り畳むことで80%のサイズになる。

 コンパクトなボディのT10は、8Lタンクと最大6mの散布幅で高効率な散布作業が可能。頑丈な折りたたみ式トラス構造でよりコンパクト(70%)になり、展開も容易だ。

 両機体は周辺地域をとらえる球面型全方向レーダーシステムを搭載。3D環境のリアルタイム認識により、正確な地形適応、全方向の障害物回避・自動迂回を行う。機体前後にはデュアルFPVカメラを配置しており、正面と背面の状況を確認することが可能だ。また、サーチライトは従来に比べ2倍の明るさとなっている。

 埃や液体に対する保護等級はIP67(バッテリーを除く)。重要なコンポーネントには3層保護を施している。

 両機体に合わせて送信機を刷新。最大4kmの距離から安定した画像伝送を行い、炎天下の環境でも鮮明な表示が可能な5.5インチの高輝度スクリーンを備える。RTK高精度測位モジュールにより、センチメートルレベルの飛行計画が可能。1台の送信機で複数のドローン操作にも対応する。そのほか強化された機能として、信号、干渉防止、操作の安定性が含まれる。

粒剤散布装置(T30)
 T30の粒剤散布装置は最大容量40kg、1分あたり20kg以上を吐出する。散布幅は最大7.5m。重量検知センサーによりリアルタイムでの残量確認が可能。T30とDJIデジタル農業ソリューションを併用することで、可変散布を実装し、高効率な肥料散布が可能となる。

果樹散布モード(T30)
 一部のアーム形状、ノズルを交換することで、果樹散布に特化。ノズル変形モードによる気流二相流構造は、葉の裏側まで薬剤を付着させることができる。浸透性、耐風性を向上し、ドリフトを抑えた散布も可能だ。容易に交換できる構造で、交換装着に要する時間は約1分。

 両機体ともDJI農業ドローン正規販売代理店にて受注・販売中。

本体価格 (希望小売価格)
AGRAS T30:約170万円
AGRAS T10:約120万円

▼AGRAS T30
https://www.dji.com/jp/t30

▼AGRAS T10
https://www.dji.com/jp/t10