2021年6月10日、エアロセンスは、有線ドローンシステム「エアロボオンエア」の光電複合ケーブルを自動で巻取り・巻出しを行う国産全自動巻取り機「エアロボリール」の販売を開始すると発表した。
巻き取り機がない場合、手動でケーブルを地面に這わせるため、絡み等の防止にケーブルを整える人員が必要であった。エアロボリールの導入により現場での人員削減が可能になり、光電複合ケーブルの使い勝手や安全性の向上、エアロボオンエアと車両の連携等が期待される。
エアロボリールの特徴
1. 光電複合ケーブルの自動巻取り・巻出し機能
通常、有線ドローンシステムでは、絡み等の防止のために光電複合ケーブルを整える人員が必要だが、エアロボリールはケーブルをドローンの状態に合わせた自動巻取り・巻出しが可能なため、その人員が不要となる。常時電源が供給できるため長時間のフライトを想定している有線ドローンシステムでは、より少ない人員でのオペレーションは作業負担を軽減し、使い勝手や安全性の向上にもつながる。
また、ケーブルを地上に這わせる必要が無くなるため、車両等に同製品を搭載して飛行させるといったオペレーションも可能になる。今後、災害調査車両、映像中継システム、建設、消防車両、放送中継車、無線中継車等にエアロボオンエアとエアロボリールを搭載するといった活用法が期待される。
2. 繊細なコントロールにより光電複合ケーブルの性能を確保
エアロボオンエアは、専用に開発した光ファイバーと電源の光電複合ケーブルにより、ドローンと地上間の給電と高速信号通信を行っている。光ファイバーケーブルは繊細なため扱いが難しいが、エアロボリールは飛行する機体に対してテンションが最小となるようコントロールしている。耐久性に配慮した設計と繊細な制御を行うことで、光電複合ケーブルの性能を損なうことがない。
主な仕様
サイズ(縦×横×高さ) | 508×544×350mm(取手、スタンド含まず) 508×646×374mm(取手、スタンド含む) ※いずれも電源ケーブルは含まず |
重量 | 36.5kg(光電複合ケーブル、電源ケーブル含む) |
使用電源 | AC100V |
定格消費電力 | 150W |
ケーブル長 | ・ドローン側 光電複合ケーブル 100m ・ベースステーション側 光電複合ケーブル 5m ・電源コード 20m |
動作保証温度 | -10℃~40℃ |
防水・防塵性能 | IP43相当 |
安全機能 | ・漏電遮断ブレーカー ・モーター緊急停止ボタン ・音声、インジケータによるステータスのお知らせ |