2020年3月26日、エアロセンスは、1年前に製品導入し、昨夏には「日本プロゴルフ選手権大会」(日本テレビ)の実況中継機としても採用された、有線ドローンシステム「エアロボオンエア」の最新機種「AS-MC03-W2」を全面リニューアルし、販売を開始したことを発表した。
全面リニューアルのポイント
1. 新機体「AS-MC03-W2」:防滴防塵化と軽量化を実現
機体側の電源降圧モジュールを小型化し、機体と一体化させたことで機体の防滴防塵化(IP43)を実現した。更に、上記モジュールの小型化・一体化で機体重量が630g軽量化され、耐風性能が7m/sから10m/sに向上し、より多くの実現場環境で運用が可能になった。
従来からの安全性も踏襲し、緊急時は予備バッテリーによる給電に切り替えられ、有線で制御するため無線の外乱を気にしない運用を可能にしている。
2. 新ジンバルカメラ「AS-GCZ03」:防振性能の大幅向上と防滴防塵化を実現、フィルタ着脱機構も採用
カメラのジンバル設計を一から見直し、光学30倍ズームをかけた状態でも、4K映像への機体の揺れの伝わりを大幅に低減した。カメラジンバル筐体に防水設計技術を取り入れ、かつカメラを収納する形状デザインを改良したことで、ジンバルカメラの防滴防塵化も実現した。機体の防滴防塵化と合わせ、様々なシーンで綺麗な映像をリアルタイム中継することができるようになった。
また、新たにジンバルカメラのレンズフィルタ(67mm径)を着脱可能にしたことで、PLフィルタやNDフィルタなどを用いて豊かな映像表現を実現することが可能になった。
3. ベースステーションの高信頼性化
有線ドローンシステムの安定運用を実現する要となるベースステーション「AS-CAS03」(電源昇圧・通信中継モジュール)では設計をブラッシュアップし、高信頼性化を図り、より安心・簡単なオペレーションを実現した。機体のオペレーションに煩わされず、映像取得に集中することができる。緊急時の予備バッテリー切り替え機能を活かしながら安全装置も拡充し、異常検出時の音声アラーム、外部警告灯にも対応した。
また、同システムの有線として使用している専用複合ファイバーケーブルは、標準の4K映像伝送だけではなく、汎用Ethernetによる伝送も可能としており、上空など離れた場所にある様々な装置から映像伝送・制御をしたいという用途でも活用できる。
エアロセンスは全面リニューアルした「エアロボオンエア」の販売提供を通じて、映像中継のニーズに更に応えていくとともに、長時間連続飛行・リアルタイム映像伝送の強みを生かした点検や監視の分野でも同有線ドローンシステムで貢献していく、としている。
「AS-MC03-W2」仕様
機体名称 | AS-MC03-W2 |
最高速度(km/h) | 18km/h |
最高到達高度(m) | 90m(※有線での最高対地高度) |
飛行可能風速(m/s 以下) | 10m/s 以下 |
最大搭載可能重量(kg) | 3kg(うちケーブル2kg) |
外形寸法 プロペラなし (mm) | 517 x 517 x 450mm |
外形寸法ガード装着時 (mm) | 943 x 943 x 450mm |
カメラ | ジンバルカメラ:980g |
モーター | BLDCモーター×4 |
機体制御 | 2.4GHz、有線 |
映像伝送 | 有線 |
予備バッテリー | 6S 4200mAh |
有線給電ケーブル長さ | 100m |
ファイバー通信方式 | ・HDMI伝送+有線制御 または ・Ethernet 伝送+IP制御(オプション) |