2021年6月1日、ヤマハ発動機は、同社の産業用無人ヘリコプター「FAZER」のエンジンを応用した、ドローン用シリーズハイブリッドシステムの開発に着手したと発表した。エンジンを動力ではなく電源供給ユニットとして使うことで、バッテリー単独方式に代わる電源ユニットの実現を目指す。

 シリーズハイブリッドとは、エンジンで発電機を駆動し、発電した電力でモーターを駆動させる方式である。長年の実績を持つ産業用無人ヘリコプターFAZERの400cc/4ストロークガソリンエンジンの技術を活用した新たな電源ユニットは、航続時間の観点から、バッテリー単独方式に代わる手段として重要な役割を果たすと同社では考えている。

 また、ドローン用シリーズハイブリッドシステムの試作モデル(シリーズハイブリッドコア)を大型ドローンに搭載し、今年3月に実証試験を実施。軽量化が重要な要素となるドローンにおいて、最小限の部品構成で実現できるハイブリッドシステムとして検証を行った。

 ヤマハ発動機は、このシリーズハイブリッドコアを、2021年6月14日~16日に幕張メッセで開催される「Japan Drone 2021」に出展する。

ドローン用シリーズハイブリッドコア コンセプト
シリーズハイブリッドシステム実証試験の様子