2021年5月13日、エイトノットは、ものづくり企業に特化したインキュベーション施設COG(東京都墨田区)内に東京オフィスを開設したと発表した。

 自律航行技術開発スタートアップのエイトノットは、ロボティクスやAIなど先端技術を活用し「水上モビリティのロボット化」をコンセプトに、環境に配慮したEVロボティックボートによる水上オンデマンド交通の実現を目指している。

 同社がオフィスを開設したCOG(センターオブガレージ)は、ベンチャー、町工場、大企業の三者連携を実現するリアルテック・ベンチャーのインキュベーション施設で、研究開発型やものづくりに特化したベンチャーに対して支援を行っている。

 現在、陸の自動運転や空のドローン、そして水上モビリティなどの自律化・自動化が進んでいる。自律化が進むことでモビリティの安全性、利便性、経済合理性の向上を図ることができ、海に囲まれた日本において、旅客・物流といった既存産業の新たな移動・輸送手段となることが期待される。観光・レジャーでは、より手軽に水上体験を提供できるなど新たな産業の創出にもつながると同社は考えている。

 エイトノットは、水上移動・輸送が生活インフラとなっている離島地域において、2023年に一部サービスの開始を目指している。それに伴い、広島県の離島において2021年秋に自律航行EV船の実証実験を行う予定だ。実証実験を通じて島民のニーズと社会実装に向けた環境調査を行い、将来的には離島広域をカバーするサービスの開発を進めるとしている。