2021年4月21日、エイトノットは、広島県が中心となり運営を行うアクセラレーション・プログラム、ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」の最終起案30件のひとつに採択されたことを発表した。今秋、広島県の完全離島である大崎上島町において実証実験を行い、EVロボティックボートを用いた水上オンデマンド交通の実現を目指す。

EVロボティックボート 参考イメージ

 700以上の離島が存在し、30万人以上が島で暮らす瀬戸内海において、水上モビリティは島民の暮らしに欠かせないインフラとなっている。実証実験では技術検証だけでなく、島民のニーズと社会実装に向けた環境調査も行い、瀬戸内海広域をカバーするサービスとなるよう開発を進め、2023年に物流領域における一部サービス開始を目指す。

 同社は、EVロボティックボートによる水上オンデマンド交通が物資やサービスの供給、人々のスムーズな移動を可能にし、交通・物流における新しい選択肢となるよう事業を加速させるとしている。

ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」

 広島県が中心となって運営を行う「ひろしまサンドボックス」は、AI/IoT、ビックデータ等の最新技術を活用して新しいソリューションを創り出し、技術やノウハウを持つ広島県内外の企業や人材を呼び込み、様々な産業・地域課題の解決をテーマとして共創できるオープンな実証実験の場(=プラットフォーム)を構築する事業構想である。

 ひろしまサンドボックスの次の段階として、2020年11月に「D-EGGS PROJECT」を開始。コロナ禍のニューノーマル時代を再定義する製品やアプリ・サービスなどのアイデアを全国から広く募集し、そこから最大30件を採択。県内外の参加者共創によるプロトタイプ開発から県内フィールドでの実証実験1件当たり最大1,300万円の支援に加え、県外企業向けに最大1,000万円の滞在経費を支援するアクセラレーション・プラグラムだ。

 応募のあった391件から1次審査を通過した100件について、パブリック評価(動画の「いいね」数:総投票数8,046)も加味して最終審査を実施し、最終採択30件が選定された。採択アイデアは今後、県内フィールドでの実証実験を経て最終的な成果発表会を行う(2022年10月中下旬を予定)。

D-EGGS PROJECT