2021年5月11日、自律制御システム研究所(以下ACSL)は、工場設備や風力発電機、煙突内部等のインフラを点検する国産ドローン「ACSL-PF2」のサブスクリプションサービスを開始すると発表した。導入時のコストや導入後の維持管理による負担を軽減することで、国産ドローンが活用しやすくなる。

 物流・インフラ点検・災害分野ではドローンのニーズが高まっており、特に工場設備などのインフラ点検作業ではドローンによる省人化・無人化が期待されている。しかし高性能な産業用ドローンの導入には、初期費用の負担や、導入後の維持管理、パイロットを置くことができないなどの課題があった。

 サブスクリプションサービスでは、インフラ点検ドローン導入時の初期費用を大幅に抑えられるほか、契約期間は3か月、6か月、12か月と3つのプランがあるため、必要な時だけ利用できる。提供されるドローン「ACSL-PF2」は、物流、インフラ点検、災害など様々な分野で採用されており、フライトコントローラは自社で開発。サイバーセキュリティ等を確保しながら導入が可能である。使用環境、用途に合わせて、用意された3機体から選択を行う。

サブスクリプションサービス概要

サービス内容・ACSL-PF2をベースとした以下の3機体を用途により選択可
 1. 1億画素カメラ搭載
 2. 6,100万画素カメラ搭載
 3. 煙突点検用カスタマイズ

・故障時の代替機の貸し出し
・施設賠償(対人、対物)保険を付帯
契約期間3か月、6か月、12か月
オプション・バッテリー交換サービス
・オンライン、現地サポート
・定期メンテナンス
ACSL-PF2 スペック・飛行速度:水平 20m/s(GPS環境下)
・最大対気速度 20m/s
・最大飛行時間 29分(ペイロードなし)、15分(最大ペイロード)
・ペイロード 2.75kg
対環境性能・使用温度範囲 0~40 ℃
・防塵防水 IP54(キャップ装着時)
「ACSL-PF2」。使用用途によりカメラを選択できる。風に強いため風力発電機点検にも使用可能。
「ACSL-PF2 煙突点検カスタマイズ」。非GPS環境である煙突内部で自動飛行が可能。暗所対応の高輝度LEDを搭載。