2021年4月21日、DRONE FUNDは、Robotic Skies, Inc(以下、ロボティック・スカイズ)へ、3号ファンド(正式名称:DRONEFUND3号投資事業有限責任組合)からの出資を実行したと発表した。ロボティック・スカイズは、アメリカを中心に世界49か国でFAA(米連邦航空局)認証対応型のドローンメンテナンスを提供するアメリカ発スタートアップである。

 DRONE FUNDは、ロボティック・スカイズが(1)アメリカにおけるドローン政策および法整備の方向性などを見通したビジネスモデルを構築していること、(2)リペアステーションへのネットワーク展開を開始していること、(3)Brad Hayden氏のキャリアを背景に、市場や制度の変化への対応が可能なポジショニングを確立しつつあることから、今回の投資を決定した。

 アメリカでは日々の通勤や移動、レジャーなどでも、ジェネラル・アビエーションと呼ばれる小型の有人航空機が一般的に活用されている。FAAは、安全管理のためにPart145(※1)をはじめとした法、制度を整備し、全米各地には有人航空機のリペアステーションが存在している。

 ロボティック・スカイズは、これら既存の有人機リペアステーションをベースに、産業用ドローンのメンテナンスサービスおよびそのネットワークを展開している。具体的には、契約したリペアステーションに対してドローンメンテナンスに関する技術者トレーニング、部品提供などのサポートに加え、メンテナンスマニュアルデータの提供や整備レポートの作成などメンテナンスプロセス全体を管理可能な標準化プラットフォームを提供している。

 また、同社の創業者・CEOのBrad Hayden氏は、全米ビジネス航空協会(NBAA)の新興技術員会の委員長などを務め、アメリカにおける航空産業に精通しており、米ドローン政策および法規制にも参加している。2021年1月には、FAAにおいてドローンの社会実装に関する戦略策定を支援する諮問委員会(DAC:Drone Advisory Committee)のメンバーに任命されている。

※1 Part 145:航空機や航空機製品の整備、検査、修理などに従事することのできるリペアステーションを定義し、該当する施設にはFAAが証明書を付与することなどを定めた連邦法「タイトル14」の一部。

ロボティック・スカイズ 概要

商号 :Robotic Skies, Inc
創業者 :Brad HAYDEN(CEO)
所在地 :米ニューメキシコ州アルバカーキ
設立 :2014年
事業内容 :有人機水準での産業用ドローン向けメンテナンスサービスの提供
ウェブサイト https://roboticskies.com/