2021年4月8日、東設土木コンサルタントとFUTURE DRONE SYSTEMSは、ドローンによるポータブル貫入試験機の運搬に成功したことを発表した。ポータブル貫入試験機は東設土木コンサルタントが開発。ドローンによる運搬を想定して全体を軽く、最大長を短くしており、運搬コストを大幅に軽減する。全体重量は300kg、分解最大重量40kg。

 山岳地域における資材運搬はモノレールやヘリ、クローラによる運搬が一般的だが、仮設モノレールやヘリは敷設準備や運搬にコストがかかり、クローラによる運搬は獣道を通るため、運搬路に空間的制限および傾斜角制限がある。それに比べ、ドローンはコストが低く、前述した制限もない。

 運搬には、古河産業、五百部商事、KELEKで発足した任意団体「FUTURE DRONE SYSTEMS」が機体開発および運用を行う最大積載量49kgのドローンを使用。44kgの物資を距離650m先の地点へ輸送することに成功しており、今後山岳地域で増える見込みの自然エネルギー発電需要(風力、太陽)に合わせ、コストのかかる地盤調査を安価に済ませる方法の1つとして活用拡大を目指すとしている。