2020年12月3日、鳥獣被害対策事業を行うDMM Agri Innovation(以下DMMアグリ)は、ひろしまサンドボックス行政提案型公募プロポーザル「広島県立びんご運動公園のイノシシ被害軽減のための獣害対策支援業務」に選定されたことを発表した。
 今後、アポロ販売、CEFIC研究所と共同で、公園へのイノシシ侵入を恒久的に防ぐ対策を推進していくとしている。

公募の背景

 近年、鳥獣害対策の分野でもIoTやドローン等の新技術を活用した電子機器が開発され、山林や畑のフィールドで良好な効果が得られるようになってきた。広島県が管理する公園ではイノシシが出没し、掘り返し等の被害が続いている。そのため同県は、最新のデジタルテクノロジーを活用して様々な課題解決を図るオープンな実証実験の場「ひろしまサンドボックス」(行政提案型の実証プロジェクト)として「公園内のイノシシ被害軽減のための獣害対策支援業務」を公募した。

想定している具体的な施策例

 場当たり的な対策ではなく、効果測定や修正を行い、状況把握→環境改善→侵入防止のサイクルを回していくことで、恒久的にイノシシの侵入を防ぎ安全な公園を目指す。

状況把握
①赤外線カメラ搭載ドローン等を活用して植生マップの作成
ドローン空撮・トレイルカメラでイノシシの生態・行動を「収集」および「可視化」。

②寝ぐらから公園までの導線把握
赤外線カメラ搭載ドローンでの空撮を行い、夜間活動しているイノシシを撮影、頭数を把握。

環境改善
③忌避や除草による猪の潜入リスクを排除

侵入防止
④電気柵や忌避資材による物理的な侵入経路の遮断

※ 状況把握から侵入防止のサイクルを都度回し、直近の被害対策と恒久的な野生イノシシとの共生を目指す。