2020年11月26日、VFRは、ドローンの国内における社会実装を加速していくための研究・開発拠点として、長野県安曇野市(VAIO敷地内)に「VFRインキュベーションHUB」を11月25日に開設したことを発表した。
VFRインキュベーションHUBにはドローンの開発試作、量産試作ラインを設置予定。量産以降は親会社であるVAIOに委託することができ、VFRインキュベーションHUBと連携することで開発から製造、アフターサービスまで一気通貫で柔軟に対応できる体制が整う。
開設の経緯・目的
VFRは、ドローンによる社会インフラの革新を推進・加速する機体開発、ソリューション提供を行うことを目的に、2020年3月に設立された。ドローン産業発展のための様々なパートナーシップの構築を検討する中で、2020年5月より自律制御システム研究所(以下ACSL)と協業を開始し、社会実装可能な物流用ドローン機体の開発にも着手している。また、長野県の依頼を受けて、土砂崩れにより人が立ち入れないエリアの被害状況調査をACSLと共同でドローンを用いて実施し、以来、長野県の課題をドローンで解決するソリューションの提供を強化していく方針で、同県と連携をとっている。
今後さらにパートナーシップを拡大しながら、社会実装可能なドローンの研究・開発・製造をすすめ、さらに長野県への協力体制を強化していくために、VFRインキュベーションHUBの開設にいたったという。日本の産業用ドローンの多くが、量産前の製造プロセスが確立していない段階にあるが、同施設の開発試作、量産試作ラインを活用することで、こうしたドローン開発に柔軟に対応し、早期に量産フェーズに進めていくことを目指すとしている。