2020年5月11日、VFRと自律制御システム研究所(以下ACSL)は、日本国内市場向けの用途別産業用ドローンの機体開発において、2020年5月より協業を開始したことを発表した。なお、VFRでは今回の協業を皮切りに、ドローン産業発展のためのエコシステム構築に向けて、その他にも様々なパートナーシップの構築を随時検討し、実施するとしている。

共同開発に取り組む予定の既存機体(左からMINI、PF2)

協業の経緯・背景:産業用ドローンの本格的な普及のための課題解決を目指す

 VFRは、ドローンによる社会インフラの革新を推進・加速する機体およびコンポーネントの開発、ソリューションの提供を行うことを目的に2020年3月に設立された。親会社であるVAIOのPC事業で培った高度な設計・製造技術や国内外のサプライチェーンのマネジメント能力等の強みを活かし、多様な関係者とのオープンな共創を通じて、ドローンの可能性を拡張し、発展させていくことを目指している。

 ACSLは、高い画像処理・AI技術による最先端の自律制御システムを有し、高性能なドローンの開発から販売までを行う企業である。今後、コアとなる独自技術の開発に投資を行い、量産モデルをより迅速に市場に投下していくべく、積極的に外部パートナーと連携する方針を掲げている。

 VFRとACSLは共に、国内における産業用ドローンの本格的な普及には、用途別に性能・機能が最適化された社会実装可能な量産機体及びソリューションの開発が急務であるという課題意識を持っており、両社の知見や技術的な強みを掛け合わせることでその解決により大きく貢献していきたいという考えが一致したことから、今回の協業が実現した。

協業の概要

 VFRのコンピューティング技術・ロボティクス技術と、ACSLの機体開発技術・自律制御技術等を活用し、ACSLの既存機体(PF2、MINI等)のアップデート並びに用途別に最適化した新機体の共同開発を行い、2021年以降の順次導入を目指す。加えて、機体開発にとどまらず、高度な産業用ソリューションを開発していくことも視野に入れ、共同での調査・検討を開始する。

ACSLについて

 ACSLは、産業分野における既存業務の省人化・無人化を実現すべく、国産の産業用ドローンの開発を行っており、特に、画像処理・AI のエッジコンピューティング技術を搭載した最先端の自律制御技術と、同技術が搭載された産業用ドローンを提供している。既にインフラ点検や郵便・物流、 防災などの様々な分野で採用されている。

▼自律制御システム研究所
https://www.acsl.co.jp/

VFRについて

 VFRは「技術と情熱で、人と社会の可能性を切り拓く」をビジョンに掲げ、VAIOの子会社として設立。ドローン事業者、サービサー、エンドユーザー向けにソリューション提供を行っている。 また、ドローン産業に関わる全ての関係者とオープンでフラットに対話を行うことで、ドローン産業発展のためのエコシステム構築に貢献していくことを目指している。

▼VFR
https://vfr.co.jp/