2020年8月11日、レスターホールディングスの子会社であるレスターエレクトロニクス(以下レスター)とブルーイノベーション(以下BI)は、物流業務省力化・在庫管理、プラント・工場内点検、AI・画像認識検査等のトータルソリューションを展開する共同プロジェクト「SccS(Solving customer concerns with Sensing)」をスタートさせ、喫緊の課題である「With コロナ」に対応し、現場における業務のリモート化(無人化)実現に向けた取り組みを開始することを発表した。

 レスターは、国内外の半導体・電子部品を取り扱うエレクトロニクス商社として、イメージセンサーをはじめ幅広いラインナップと実績を有している。また関連技術やシステム提案、グループ事業やパートナー企業と多様なサービスを提供している。BIは、複数のドローン・ロボットをコネクトして統合制御管理する基盤プラットフォームBEP(BlueEarthPlatform)と組み合わせて、倉庫棚卸やプラント点検等、様々なユーザーにドローンやロボットを活用したIoTソリューションを提供している。

 業務のテレワーク化は急速に普及しているが、現場では多くの課題が残っている。レスターは、エレクトロニクス商社としての知見と技術力を活かして、幅広いパートナーの中から最適なセンサー、エッジAI、ロボット、5G通信等の最適なハードウェアを選定する。一方、BIは、BEPにより、ドローン・ロボットを遠隔で制御管理する部分を担当し、さらにドローン・ロボットに搭載されたセンサーの情報をBEPと連携する人工知能(AI)で解析し、ソリューションを提供する。これにより両社は、幅の広い選択肢の中でソリューションに最適なハードウェアとソフトウェアの融合を可能とし、物流倉庫、工場・プラント、小売業等といった現場部門でのIoT化、データ収集、報告書作成といった幅広いニーズに柔軟に応える、省人化・無人化を可能にするトータルソリューション「SccS」を提供する。

自動運転ロボット(ドローン、AGV、ロボット等)を活用したIoTソリューション提供体制

 具体例としては、「AIセンサーや3D画像センサー等の高性能・高機能センサーを用いて状況判断をしながら適切な処理をおこなうことで、空きスペースや、非常に作業精度の高いドローンによる物流倉庫内での棚卸作業が実現できる」等がある。より高精度なデータを得るために多様なセンサーのニーズはますます高まっており、ソリューションの幅を広げるために、センサーメーカー等がパートナーとして参画できる制度を構築し、今後、広く募集する予定であるという。

ドローン・ロボット・センサーの活用によるプラットフォーム導入イメージ

 レスターグループとBIは、2019年1月に資本業務提携を結び、来るクラウドモビリティ社会を目指し、共同でビジネスに取り組んでいる。より一層共同事業を加速拡大させ、レスターグループの多様な事業とも連携も深めながら、様々な現場環境の改善に貢献していく、としている。