2020年7月14日、ドローンを使用した画像分析により構造物の劣化診断を行うドローンパイロットエージェンシー(以下DPA)は、カクイチとサイバーエージェント・キャピタルが運営するファンドを引受先とする第三者割当増資により1億円の資金調達を実施したことを発表した。

外壁点検をするドローン

 今回の資金調達によって、技術者の採用を行い、今回リリースしたプロダクト(β版)の更なる機能拡張、精度向上を目指し、営業体制も強化していく、としている。

 また、カクイチとの取り組みについては、現在カクイチが行っているアグリ事業などに、DPAが持つAI画像分析技術を活用することで、新たな事業領域を展開していくことを検討している。

DPAのAI建物劣化診断サービス

 建物の外壁をドローンで撮影し、その動画を読み込むと、壁のクラック(ひび割れ、裂け目)を自動で検出するサービスである(β版)。今後は、クラックの幅や長さなどをAIで認識、表示するとともに、外壁の浮き(※1)の検知機能の拡充を予定している。

β版プロダクト

 膨大な画像データを教師データとしながら、検知に適した画像データを学習させ、さらに、外壁工事の現場で活用できるよう業務提携先の協力を得ることで、より劣化診断に適したプロダクトへ改良していく。

※1 表層のタイル部分と建物の間に空気が入り、タイル部分が浮き出る現象。

ドローンパイロットエージェンシーについて

 DPAは、人が検査するのに困難な高所や挟所、費用や時間がかかる箇所の点検にドローンを活用し、撮影した画像をAI等で分析することで、構造物の劣化診断を行うサービスを展開している。
 災害時にも活用され、昨年の台風被害の際には、電力インフラの状況把握を目的として、寸断された道路状況でもインフラの確認を行った。
 また、AI画像分析技術を応用し、植生・赤外線撮影等による猪などへの鳥獣対策や、海洋データ取得による牡蠣養殖のデジタル化なども行っており、インフラ分野を主としたソリューション事業を中心に展開している。

社 名 :DRONE PILOT AGENCY株式会社
代表者 :代表取締役CEO 上野豪
所在地 :東京都中央区日本橋室町1-5-15-7F(2020年6月1日に移転)
設 立 :2017年11月15日
資本金 :163,800,000円(資本準備金含む)
電話番号 :03-5496-5660(本件に関する問い合わせ先)
URL  :http://dronepilot.co.jp/