2020年4月14日、エアロセンスは、建設業向けCADメーカーの福井コンピュータのデータ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus(シムフォニープラス)」と、エアロセンスの産業用ドローン向けクラウドサービス「エアロボクラウド」との連携を開始したことを発表した。

 国土交通省では「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入することによって建設生産システム全体の生産性向上を図る「i-Construction」を推進しており、公共事業におけるUAVを用いた3次元測量の普及とともに、図面や施工管理における3Dデータへの対応が必要となってきている。

 今回の連携により「i-Construction」で定義される一連のデータ生成ならびに解析プロセスがさらに容易になり、3Dデータ活用による大幅な業務効率化を実現するという。

連携のポイント

・ドローンによる3D点群データの生成を行う「エアロボクラウド」から、WEBブラウザ上で「CIMPHONY Plus」の3次元地図上に3D点群データの送信が可能になる。

・クライアントアプリケーションを必要とせず、WEBブラウザのみの環境で、3D点群データによる形状確認のほか、土量計算や進捗確認などが可能になる。

・また、遠隔地にいる複数の関係者間においても、即座に現場状況の共有ができるようになり、業務効率化を実現する。

連携フロー

・「エアロボクラウド」側に「CIMPHONY Plus」へのデータ送信機能が追加される。

・「CIMPHONY Plus」側に、認証・現場選択・ファイル登録を行うウィザードが追加される。

・点群ファイルは、API連携により取得する。

リリース日

 2020年4月14日(火)

※「エアロボクラウド」の標準機能、及び「CIMPHONY Plus」のProfessionalプランとして追加される。

 なお「エアロボクラウド」と、福井コンピュータの3D点群処理システム「TREND-POINT」間においては、2018年5月に連携対応を図っており、今後も両社製品間におけるデータ連携を推進していくことで、建設業界における業務効率化に貢献していく、としている。

「エアロボクラウド」について

 自律型無人航空機(UAV)とクラウドサービスを組み合わせた産業用ソリューションを手掛けるエアロセンスが提供する、WEBブラウザのみで利用可能な測量や点検などのドローン業務をサポートするためのクラウドサービス。大容量の撮影データやフライトの管理、点群や3Dメッシュを作成する写真測量処理など、空撮画像処理で必要とされる一連のワークフローが容易に実行できる。

▼エアロボクラウド
https://aerobocloud.com/

「CIMPHONY Plus」について

 福井コンピュータが2019年9月にリリースしたデータ共有クラウドサービス。クラウド上に3次元地図を表現し、地図上で3次元設計データや点群データ、工事写真データなどを、時間軸と位置情報で管理できる。受発注者間や関連業者間において、WEBブラウザのみの環境で一連の工事状況の“見える化”を実現。持続的なインフラマネジメントを支援するデータ流通基盤として広く運用されることを目標としている。

▼CIMPHONY Plus
https://const.fukuicompu.co.jp/products/cimphonyplus/index.html