2019年12月13日、クリーク・アンド・リバー社(以下 C&R社)は、サイトテックと協業し、陸上自衛隊が11月に熊本県の大矢野原演習場で行った、大型ドローンによる物資の運搬や投下の目視外操作演習に協力したことを発表した。

 国産の大型ドローンによって、20kg以上の物資を目視外自律飛行で指定したポイントに降ろし、そのまま自律飛行で往復2km(1km×2)の距離を戻した実験の成功は、国内で他に類を見ないという(2019年11月30日C&R社調べ)。

陸上自衛隊の大型ドローン演習概要と当日の様子

【 演習概要 】

・日時 :2019年11月10日(日)~15日(金)

・場所 :大矢野原演習場(熊本県上益城郡山都町)

・内容 :20kg以上の物資運搬や投下などを、目視外操作で可能とする大型UAV(無人航空機)の操作教育や、整備・運用に関する技術支援の役務提供。

(1) 20kg以上ある物品を1km先に自律飛行で運び、指定したポイントに降ろし、そのまま自律飛行で戻す操作
(2) 300m先への有線ケーブル引き
(3) 100m上空からのビラ配り
(4) 高度と距離を変えての通信接続試験

・使用機体 :サイトテック製「KATANA1750」。最大50kgの物資運搬が可能。今回フライトコントローラーはPixhawkを使用。

【当日の様子】

 近年、地震や台風などの災害が増加している中、救援物資の運搬手段として機動性が高く、重量物の運搬が可能な大型ドローン活用への期待は年々高まっている。また、土木建設や農林業においても、資材や収穫物の運搬用途として導入され始めている。

 サイトテック社は、2000年山梨県にて創業。大型ドローンの研究開発と操作技術力を有し、これまでに山林における架線業務や被災地への救援物資の運搬など、実務面での実績を多数積み重ねている。

 C&R社は、ドローンに関わる技術開発者を営業・販促面、資金面でサポートするほか、フライト代行、人材育成とエージェンシー(派遣・紹介)を行っている。今回、サイトテックに対する営業支援を行い、演習の共同プロジェクトを実施した。

 C&R社は、今後もドローンの社会活用を積極的に提案・推進し、同社の理念である「プロフェッショナルの生涯価値の向上」と「クライアントの価値創造への貢献」の実現を目指していく、としている。