AVerMediaのエッジAI基盤を採用した点検ドローン

写真:AVerMedia Technologiesの展示ブース
AVerMedia Technologiesのブース。

 AVerMedia Technologiesは、NVIDIA Jetsonを用いたエッジAI機器やキャリアボードの開発を手がけている。COMPUTEX 2026では、NVIDIAのプラットフォームを採用した複数のフィジカルAIソリューションをパートナー企業と展示した。

Aria 400

写真:Aria 400
AVerMediaのエッジAI基盤を採用したGaruda Roboticsのドローンと、インフラ・施設点検用ドローン「Aria 400」。

 AVerMediaのブースでは、シンガポールのGaruda Roboticsによるインフラ・施設点検用ドローンとして、「Aria 400」と表示された機体が展示されていた。
 展示説明では、AVerMediaのキャリアボードとNVIDIA Jetsonを組み合わせ、機体上で画像認識や解析処理を行う構成が示されていた。インフラや施設の巡回・点検作業を自動化することを想定する。

 展示パネルによる機体スペックは、長さ402mm、幅388mm、高さ162mm、重量2,550g、飛行時間が20分。担当者によると、GNSSによる測位が難しい環境での飛行に対応し、5G通信を利用した遠隔操作や映像伝送も想定している。自律飛行とAI解析を組み合わせ、従来は数週間を要していた点検工程を数日へ短縮することを目指すという。

ドローン向けプロセッサーを展開するMediaTek

写真:MediaTekの展示ブース
MediaTekのドローン・ロボティクス関連展示。

 台湾の半導体メーカーMediaTekは、産業用・商用ドローンや自律移動ロボット向けに、エッジAI処理プラットフォーム「MediaTek Genio」を展開している。COMPUTEX 2026では、ドローンの機体そのものよりも、複数のカメラから取得した映像の処理や、機体上でのAI推論、通信などを担うコンピューティング基盤を中心に展示した。

 同社の「Genio Pro 5100」は、ドローンや自律移動ロボットなどを対象とするエッジAIプラットフォームで、NPUによる50TOPS超のAI処理性能を備える。最大16系統のカメラ入力にも対応し、ドローンやロボットにおける複数センサーの統合処理を想定している。

TD100-TI410

写真:TD100-TI410
MediaTekのブースに展示された屋内点検向けAIドローン「TD100-TI410」。

 会場では、MediaTek Genioを活用する屋内点検向けの機体として、「TD100-TI410」と表示されたドローンが展示されていた。

 展示パネルでは、機体の長さ410mm、外周寸法570×570mm、高さ223mm、重量3.2kgとされていた。最大ペイロードは500gで、飛行時間は20分としている。詳細な機能や機体の開発企業は公開されていなかった。

 今回の展示では、完成機を開発する企業に加え、AIプロセッサー、画像処理、通信、ディスプレイ、飛行制御、機体製造を担う企業がドローン分野へ参入していることが確認できた。

 台湾企業の展示からは、単体のドローンだけでなく、半導体や電子部品、コンピューティング機器、OEM製造を組み合わせた供給網を構築しようとする動きがうかがえた。AIドローンが機体メーカーだけでなく、多様な技術企業の連携によって成り立っていることを示す展示となった。