2026年10月14日、パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)とパソナグループは、兵庫県立淡路島公園内のアニメパーク「ニジゲンノモリ」において、自動搬送ロボット「ハコボ」を活用したロボットサービスの実証実験を実施すると発表した。

 2026年10月15日から10月28日までの平日、日中にコンシェルジュサービス、夕方・夜間に警備・見回りサービスをハコボを活用して提供し、その有効性、運用性および事業性を検証する。

写真:ニジゲンノモリの看板とハコボ

 観光施設や大規模公園などの広いエリアでは、業務負担軽減や見回りにおける野生動物との接触リスクに対する安全確保、訪日客の増加に伴う多言語対応への要求が高まっている。

 今回の実証では、パソナグループが持つ観光施設運営・人材活用サービスの知見と、パナソニックHDの自動搬送ロボット、遠隔監視・操作技術および安全制御技術を組み合わせ、実際の施設運営に即したサービスの有効性と運用方法を検証する。

【サービス内容】

  • ロボットコンシェルジュサービス
     ハコボが園内を巡回し、来園者に対して施設の場所や利用方法を案内するとともに、搭載したサイネージを活用して、ショップ、レストラン、キャンペーン、イベントなどの情報を発信する。多言語での案内も想定し、来園者の利便性や満足度の向上と、施設スタッフの案内業務の支援につながるサービスとして、その有効性を検証する。
  • ロボット警備・見回りサービス
     夕方・夜間にハコボが園内を巡回し、害獣や不審物、設備の異常などの検出にロボットを活用する。広い園内の継続的な見回りを支援することで、施設運営者の業務負担を軽減するとともに、安全な公園環境の実現への有効性を検証する。
写真:路上のハコボ
写真:路上のハコボ
ハコボの走行ルート

【活用する技術】

  • 遠隔監視・操作システム「X-Area Remote」
     走行状況のモニタリングから異常時の対応、必要に応じた遠隔操作までを一元的に支援する遠隔管制システム。この実証では、園内を走行するハコボの位置や状態、周囲映像を遠隔から確認し、自動走行が困難な状況では遠隔操作へ切り替える。
  • 安全制御ボード
     内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)を通じて開発した安全制御ボードをハコボに搭載。移動ロボットに必要な安全機能をユニット化したもので、安全に関する国際規格IEC 62061に適合している。実証では、来園者や車両と空間を共有する観光施設での安全なロボット運用を支援する。

【各社役割】

  • パソナグループ
     実証の運行責任者および現場運営・管理者として、ロボットコンシェルジュ、警備・見回りを含む実証期間中の全てのサービス運用を担当する。実証フィールドの提供、サービスの企画・運営、現地対応者および遠隔操作者の手配・管理、ロボットの現場操作、遠隔監視・操作、緊急時の対応などを一体的に行う。
  • パナソニック ホールディングス
     自動搬送ロボット「ハコボ」、遠隔監視・操作システム「X-Area Remote」、安全制御ボードおよび運行に必要な機材を提供するとともに、実証環境に応じたロボットの走行設定、現地調整および技術支援を担当する。

【自動搬送ロボット「ハコボ」】
 後部に搭載するキャビンを用途に応じてカスタマイズでき、配送、移動販売、情報発信、案内、見回りなど、さまざまなサービスへ展開可能。今回の実証では、サイネージやカメラなどを組み合わせ、ロボットコンシェルジュと警備・見回りの2つのサービスに活用する。

 両社は今後、実証で得られた知見をもとに、人とロボットが協調して働くサービスモデルの構築と、案内、情報発信、警備・見回りなどの業務におけるロボットの社会実装を推進していく構えだ。