2026年7月31日、7月28日に発生した「令和8年熊本地震」への対応状況に関する第四報を発表した。同社は、山田商会ホールディングおよびドローン民間防災組織JUIDA-D³と連携し、航空機、ドローン、GISを活用した情報収集を実施している。

 今回の活動では、航空機による広域調査、ドローンによる詳細調査、GISによる情報統合を並行して実施し、災害対応に必要な空間情報の整備を進めている。

航空機による被災状況把握と3Dモデル化・オルソ画像生成

 初動情報を取得する役割を担う先遣隊航空機は、熊本県上益城郡嘉島町周辺において空撮を実施。イオンモール熊本周辺の斜め写真を取得し、撮影データから三次元モデル(3Dモデル)を生成した。これにより建物や道路、周辺インフラの被災状況を立体的に把握し、被害状況の可視化や関係機関との情報共有に活用可能なデータを整備している。

写真:上空から撮影したイオンモール熊本
イオンモール熊本 斜め写真
イオンモール熊本の三次元データ(イオンモール熊本の全景)
イオンモール熊本 三次元化①
イオンモール熊本の三次元データ(イオンモール熊本の建物)
イオンモール熊本 三次元化②
イオンモール熊本の三次元データ(駐車場に消防車両など救助隊が多数集まっている)
イオンモール熊本 三次元化③

 また、広域計測航空機で高精度カメラによる航空測量を実施。八代市と氷川町を対象に撮影した画像からオルソ画像を生成し、被災地域全体を俯瞰できるデジタルマップを作成した。これにより、道路、河川、建物などの被害状況を位置情報とともに把握できる基盤データを整備している。

氷川、八代の正射投影
被災した氷川、八代の正射投影
地図に示された八代市と益城町
7月30日の重点調査エリア(八代および益城)の低高度高精度調査

【主な調査項目】

  • 道路の隆起、陥没、寸断状況
  • 建物・家屋の倒壊および損壊状況
  • 橋梁の崩落および損傷状況

 取得したデータは捜索・救助活動に必要な状況把握や、災害査定に活用可能な基礎資料として利用されることを想定している。

ドローンによる地上空撮

 同社のドローン部隊は、現地で被害が深刻なエリアを中心に詳細な空撮を実施。航空機では確認が困難な被災箇所の高解像度画像を取得し、建物被害や道路状況などの詳細な記録を行うことで、復旧活動に必要な情報を収集する。

写真:上空から撮影したイオンモール熊本
イオンモール熊本
写真:上空から撮影した家屋
氷川町の倒壊した家屋

共通状況図(COP)の構築

 本部では、航空機やドローンで取得したデータに加え、山田商会ホールディングが収集するライフライン情報などをGIS(地理情報システム)上で統合し、共通状況図(Common Operational Picture:COP)の構築を進めている。航空写真、三次元モデル、オルソ画像、ドローン画像、位置情報などを一元的に管理・統合することで、被害状況を時系列かつ面的に把握でき、行政機関、防災関係機関、インフラ事業者などの迅速な意思決定を支援する。

熊本地震の共通状況図
共通状況図(COP)