2026年7月22日、アトラックラボは、福島県が実施する「令和8(2026)年度 地域復興実用化開発等促進事業費補助金」において、同社が提案した「ArduPilotベースのAI統合・高信頼性制御プラットフォームの構築」が採択されたと発表した。
オープンソース自動操縦システム「ArduPilot」を基盤に、日本独自のAI技術と高度な制御機構を融合した国産AIフライトコントローラープラットフォームの開発を進める。
ドローン(UAV)だけでなく、無人車両(UGV)、無人船舶(USV)まで共通利用できる次世代制御基盤として実用化を進め、インフラ点検、防災、建設、物流など幅広い産業分野における無人化・省人化を推進する。
ドローンやUGV(無人車両)、USV(無人船舶)などの制御システムは海外製プラットフォームへの依存度が高く、AIとの高度な連携や産業用途に必要な信頼性、経済安全保障への対応が課題となっている。
また、災害現場やプラント、屋内設備、橋梁下などGPSが利用できない環境では、従来の自動操縦システムだけでは十分な対応が難しく、AIによる状況判断と高精度な自己位置推定を行う新しい制御基盤が求められていた。
同社は、この事業においてAIとロボット制御を融合した国産のAIフライトコントローラープラットフォームを開発し、日本の無人機産業の競争力向上と社会実装の加速を目指す。
開発するAIフライトコントローラーの特長
- AIと制御システムの一体化
ArduPilotをベースにAIコンピューターを統合し、画像認識、経路生成、障害物回避、異常検知などをリアルタイムで実行。AIが周囲の状況を認識し、安全な飛行・走行ルートを自律的に判断する。 - 非GPS環境での高精度な自己位置推定
LiDAR、カメラ、IMUなど複数のセンサーを統合するセンサーフュージョン技術とSLAMを組み合わせることで、GPSが利用できない環境でも安定した自律運用を可能とする。 - 産業用途に求められる高信頼性
AIによる状態監視、異常予測、フェイルセーフ制御により、産業用途に必要な高い安全性と信頼性を実現。モジュール化設計で用途に応じたカスタマイズに対応する。 - UAV・UGV・USVの共通制御
ドローン(UAV)、無人車両(UGV)、無人船舶(USV)を共通のアーキテクチャで制御できることを目指す。共通APIやソフトウェア基盤を採用することで、異なる無人機間でソフトウェア資産を共有し、開発効率と保守性を向上させる。
この事業は、ロボット・ドローン産業の集積が進む福島県浜通り地域と連携して取り組む。開発するプラットフォームを自社製品のドローンやクローラーロボット、スパイダーロボット、レールカムなどへと順次搭載するほか、OEM提供や共同開発を通じて国内外への展開を目指す方針だ。
