2026年5月25日、Oceanic Constellationsは、郵船ロジスティクスと、サプライチェーンにおける戦略的パートナーシップ契約書を締結した。

 Oceanic Constellationsは、多数の水上ドローン(USV)を海洋上に配置し、海洋通信ネットワーク制御やエネルギーマネジメント、群制御技術を融合することで、広範囲にわたる海洋監視・海洋データ収集などのサービス展開を目指す海洋スタートアップ。従来は人手・大型船舶・衛星などに大きく依存してきた海洋の把握・監視・利活用を無人化、省人化、常時化する新たな海洋インフラ構想を掲げている。

 USVコンステレーション(海の衛星群)の社会実装には、多数のUSVを安定的に製造して必要な海域へ配備し、継続的に運用・保守を行うための量産・物流・サプライチェーン基盤が不可欠だ。特に事業化に向けては、部材調達、製造・艤装、検査、保管、輸送、配備、保守、海外展開までを一体的に設計することが重要となる。

 Oceanic Constellationsはこれまで日本郵船と、洋上回収型再使用ロケットの実現に向けた協業、再使用型ロケット洋上回収の統合シナリオ検証システム開発、洋上ロケット打ち上げなどの海洋を利用した宇宙インフラ構築を目指す「洋上宇宙インフラ事業」に関する協業など、「海洋×宇宙」を軸とした新たな産業創出に取り組んできた。

 また、日本郵船グループの京浜ドックとUSV量産を見据えた実証も行っている。造船・修繕・艤装などの現場知見を活用し、将来的に多数機のUSVを安定的に製造・整備・運用していくための量産実証を進めている。

 今回の郵船ロジスティクスとの戦略的パートナーシップは、こうした日本郵船グループとの一連の取り組みを、物流・サプライチェーンマネジメント領域へ拡張するものである。Oceanic Constellationsは、日本郵船、京浜ドック、郵船ロジスティクスの知見を活用し、USVの「製造」「輸送」「配備」「継続運用」体制を段階的に構築する方針だ。

 この契約に基づきOceanic Constellationsと郵船ロジスティクスは、開発・製造・試験・運用に関わる拠点間ロジスティクスの構築、USV量産体制構築に向けたサプライチェーン管理支援、部材・完成機の輸送・保管・在庫管理、将来の海外実証・海外配備を見据えた国際物流スキームの検討について、段階的に協議・推進していく。

 Oceanic ConstellationsはUSVコンステレーションについて、国内沿岸域にとどまらず、将来的には海外海域での海洋監視、洋上インフラ保全、海洋データ取得、海洋安全保障、洋上宇宙インフラ支援など、多様なユースケースへの展開を目指している。その実現には、国内で確立した製造・整備・運用モデルを海外展開が可能な形で標準化し、必要な機体や部材、運用資産を供給できるグローバルサプライチェーンが必要になる。今回の連携により、同社はUSVコンステレーション事業を世界市場で展開するための準備を本格化させる方針だ。