2026年5月26日、Terra Drone(以下、テラドローン)子会社のUnifly(以下、ユニフライ)は、マレーシアの国家プロジェクト「ClearPath UASTMSプログラム」において、ドローン運航をリアルタイムで管理するU2(運航管理システム)の技術パートナーに選定されたと発表した。
このプロジェクトは、ドローンの機体登録を担うU1(登録システム)と、運航管理を担うU2(運航管理システム)を統合する国家基盤の構築において、実際の飛行運用を担うシステム領域を対象とするものであり、ドローンの継続的かつ大規模な商用運用に向けた基盤整備の一環となる。
ドローンの産業利用が拡大する中、従来の個別許認可ベースでは複数機体の同時運用や継続的な商用運用に対応することが難しくなっている。マレーシアではこうした課題に対応するため、ドローンの飛行を国家レベルで一元的に管理する基盤整備を進めており、このプロジェクトはその中核となる。特に、ユニフライが担当するU2は、ドローンの飛行状況をリアルタイムで把握・調整する機能を担い、安全性と運用効率を両立させる役割を果たす。
プロジェクト概要
プロジェクトは、U1(登録システム)とU2(運航管理システム)を用いて、マレーシアにおける無人航空機運用を一元的に管理する包括的なデジタル基盤を構築することを目的としている。2025年にはDatasonic Technologies Sdn. Bhd.(以下、Datasonic社)が、無人航空機システム交通管理システム(UAS TMS)のローカライズ、カスタマイズ、統合の開発を受託した。
プロジェクトの進展に伴い、ユニフライはU2を提供する技術パートナーとして参画する。ユニフライが各国の航空当局向けにUTMシステムを提供してきた実績が評価された。
取り組み内容
Datasonic社が機体と操縦者の登録を行うU1(登録システム)を開発し、ユニフライはドローンの飛行に関するリアルタイム管理、監視、調整を担うU2(運航管理システム)を提供する。
具体的にユニフライは、ドローン操縦者や航空当局向けにウェブ・モバイルアプリケーションにより、飛行計画、許可取得、運航管理を一体的に実行できる環境を構築する。このシステムは、空域情報を提供するジオアウェアネス、飛行申請・承認機能、飛行中の機体をリアルタイムで可視化するネットワーク識別(Remote ID)、空域状況を共有するトラフィック情報サービスなどを備えている。また、オープンAPIにより外部システムや機体との連携が可能で、無人航空機運用の高度化と拡張性の確保に寄与する。
このプロジェクトは、マレーシアにおけるドローン運用の高度化とともに、同国におけるドローン市場の拡大を支える基盤となることが期待されている。ユニフライはこれまでカナダ、ベルギー、スペイン、ブルガリアなどの航空当局に対してUTMプラットフォームを提供しており、今回の取り組みはアジア市場への展開強化の一環でもある。
代表コメント
ユニフライCEO アンドレス・ヴァン・スワルム(Andres Van Salm)氏
マレーシアは、国家空域へのドローン統合を安全かつセキュアでスケーラブルに実現するための重要な一歩を踏み出しています。当社は、世界各地の運用環境で展開してきた実績のあるUTMプラットフォームを提供できることを大変光栄に思います。本取り組みを通じて、マレーシアにおけるドローンエコシステムの成長に貢献してまいります。
Datasonic社 代表取締役 ダトゥック・アブ・ハミド・モハマド・ハニパ (Datuk Ab Hamid Mohamad Hanipah)氏
本プログラムにおいて、Datasonicはシステムインテグレーターとして、包括的かつ安全性の高い国家UAS交通管理システムの構築に取り組んでいます。ユニフライの参画により、グローバルで実績のある技術を活用しながら、ローカライズ、カスタマイズおよび統合の能力を強化します。本協業は、マレーシアのデジタル航空エコシステムの発展と安全性の確保に寄与するものです。
