2026年5月1日、トラジェクトリーは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)「デジタルライフライン整備事業/ドローン航路の実証」において、ドローン航路の海外展開可能性に関するフィージビリティスタディとして、インドネシア東ジャワ州において調査および実証事業を実施したと発表した。
インドネシアにおいてドローン航路を整備・普及することを目的に、インドネシア国立研究イノベーション庁(以下、BRIN)、ブディ・ルフール大学(以下、UBL)、千葉科学大学、トラジェクトリーによる国際共同研究・政策支援コンソーシアムを新たに設立し、東ジャワ州のRaden Soerjo Grand Forest Park(Cangar)において、ドローン航路の構築、関係機関との調整、ドローンを活用したユースケースの実証を行った。
インドネシアでは噴火や山火事、洪水などの自然災害が多発しており、防災・減災に資するインフラや監視体制の高度化が課題となっている。今回の調査・実証では、森林の自然火災や違法伐採などの監視、山火事跡地への植林などの環境保全分野における各種業務の高度化・効率化を調査対象とした。
実証概要・結果
Raden Soerjo Grand Forest Park(Cangar)においてドローン航路を試験的に導入し、政府機関と事前に飛行許可申請等の調整を行うことで、飛行可能範囲や許可申請先が明確になるほか、行政側も利用主体の把握が容易になるなど、その導入効果が認められた。
ユースケースでは、政府職員の定期的な巡視や広範囲の確認を要する業務において、地上からの目視や現地移動に依存した従来手法と比べ、ドローンの有効性を確認できた。山火事の跡地での植林業務などでは、ドローンによる物資輸送による有効性を確認した。また、東ジャワ州地方災害対応庁が行っている山火事発生時の監視を目的に行った監視ドローンの映像を利用するマルチパーパスの検証でも、有効性が明らかになった。さらに、地形の3D化など高度な空間情報化を行うことで、従来は人の目視に依存していた植生管理をデジタル化し、精密な管理が可能になることを証明した。
| 事業名 | NEDO「デジタルライフライン整備事業/ドローン航路の実証」 |
| 代表事業者 | トラジェクトリー |
| 実施エリア | インドネシア東ジャワ州 Raden Soerjo Grand Forest Park(Cangar) |
| 期間 | 2025年11月から2026年3月 |
今後、実証で得た結果から、インドネシアにおけるドローン航路の導入・運営に関する制度面・運用面の整理を進めるとともに、災害監視、山林管理、環境保全等の分野での実装可能性を高めていく。また、地形の3D化など高度な空間情報化を通じて、従来の目視中心の管理手法からデジタルを活用した精度の高い管理への転換を後押しし、海外におけるドローン航路の社会実装モデルの確立を目指す方針だ。
