2026年4月28日、東京都デジタルサービス局は、ドローンの飛行ルート選定時に制約要件となり得る項目をあらかじめ確認できるシミュレーションプログラムと、その活用に必要な点群データの活用手順書を公開した。これにより民間事業者の参入促進を図り、都市部の物流分野におけるドローン活用の社会実装を進める狙いだ。

 物流業界ではドライバー不足や輸送の小口化、多頻度化による効率低下が顕在化している。こうした状況下で、ドローンの活用が有効な手段として期待されている。しかし、ドローン運用にあたり飛行ルートを選定するには、飛行条件の確認など多くの労力が必要となる。そこで東京都は、飛行ルートの選定を効率的に行えるシミュレーションプログラムを提供することとした。

シミュレーションプログラム概要

 今回公開するシミュレーションプログラムは、「ルート選定(点群活用)プログラム」と「飛行エリア選定プログラム」の2種類。

ルート選定(点群活用)プログラム

 点群データによるデジタルツイン技術を活用し、高度規制(150m以下)や建築物からの離隔距離(30m)の制約条件を考慮した飛行ルートを表すプログラム。

【使用イメージ】

1. 飛行させたいエリアの点群データを用意し、2次元の位置座標の飛行ルートを作成する。

東京都の河川付近の点群データ
点群データの例(出典:東京都が国土地理院の地図を加工して作成)

2. ルート選定(点群活用)プログラムを実行すると、高度規制(150m以下)や建築物からの離隔距離(30m)の制約条件を考慮して修正した飛行ルートが出力される。

点群データに示された飛行ルート
ルート選定(点群活用)プログラムのシミュレーション結果の例(出典:東京都が国土地理院の地図を加工して作成)

※画像はイメージ。1と2では異なったエリアの画像を使用。

飛行エリア選定プログラム

 事業者の許認可対応コストや経済合理性を踏まえ、ドローンの導入・運用の余地が高い地域を面で評価し、色の濃淡により示すプログラム。

【使用イメージ】

 分析したいエリアのデータを用意し、飛行エリア選定プログラムを実行することで、ドローンの導入・運用の余地が高い地域が、500メートル四方のエリア単位で色の濃淡により表示される。

写真:青と水色で示された飛行エリア
飛行エリア選定プログラムのシミュレーション結果(出典:東京都がOpenStreetMapの地図を加工して作成)

 シミュレーションプログラムおよび点群活用手順書は、デジタルサービス局ホームページからダウンロードできる。

▼デジタルサービス局:ドローンの利活用拡大を目指した取組の推進
https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/business/innovative-projects/drone

 なお、このシミュレーションで示される飛行ルートは実際の飛行を保証するものではなく、ドローンの飛行にあたっては関係官庁等への手続きが必要となる。